研究課題/領域番号 |
19K04635
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長江 剛志 東北大学, 工学研究科, 准教授 (30379482)
|
研究分担者 |
水谷 大二郎 東北大学, 工学研究科, 助教 (30813414)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 複数均衡 / ポテンシャル・ゲーム / 動学的不確実性 / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / ボルツマン分布 / 交通ネットワーク均衡分析 / 集積経済モデル / 高次元シミュレーション / マルコフ連鎖モンテカルロ |
研究開始時の研究の概要 |
都市政策および交通政策の立案・評価においては,企業間取引の外部性などの集積経済メカニズムや公共交通などの大量輸送による費用逓減といった規模の経済性を考慮できる均衡モデルが必要不可欠である.こうした規模の経済性を考慮した均衡モデルには,本質的に複数の均衡解が存在し,そのいずれが実現するかは,本来,不確実である.本研究では,こうした複数解が存在する均衡モデルに対し,実際の政策提案・評価への応用を前提として,各均衡解の尤もらしさ(i.e. 各均衡解の生起確率)を定量的に分析するための方法論を開発する.
|
研究成果の概要 |
近年,シェア・モビリティやフード・デリバリーといった新しい移動・輸送サービスや,テレワークや複数拠点居住といった新しい生活・勤務様式の普及により,都市・交通の様相は大きく変化しつつある.本研究では,こうした都市・交通システムの非可逆的・構造的変化を考慮した政策立案・評価を目的として,第1に,複数解の存在を前提として,都市・交通均衡モデルの確率的安定状態を定量的に記述・分析するための枠組を提案した. 第2に,安定状態を特徴づける定常分布を具体的に推定するための効率的手法を開発した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,規模の経済性などによって複数の均衡解が存在し得る都市・交通均衡モデルに対し,対象が直面する動学的不確実性を明示的に考慮した上で,その定常分布を定量的に分析するための方法論を開発した.本研究成果を活用することで,たとえば「衰退しつつある地方都市に新たな公共交通サービスを導入することで再度活性化が可能か否か」といった問題に対し,2つの均衡----「多くの利用者が新交通サービスを利用し活性化する均衡」と「交通サービスがあまり利用されず衰退が進む均衡」の両方----の存在を考慮しつつ,前者がより高い確率で生起するような政策の立案や定量的評価が可能となる.
|