研究課題/領域番号 |
19K04643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
永見 豊 拓殖大学, 工学部, 准教授 (20384696)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 錯視効果 / 交通安全 / トリックアート / 路面標示 / ドライビングシミュレータ / 横断歩道 / ドライブシミュレータ |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会の到来にともない高齢運転者の交通事故が増加しており、注意看板や路面標示などの視覚に訴える対策が欠かせないものになっている。筆者は、錯視効果を用いた路面立体標示の開発や高齢者の視認特性の研究を進めてきた。その知見から認知機能の低下している高齢者に対して前方の安全確認を促すには、進行方向の路面にメッセージを直接表示し、さらに読みやすくなる立体表示が有効であることが分かった。そこで、本研究では一般道路での注意喚起を促す錯視効果を用いた路面立体表示の開発を行う。ドライブシミュレータを用いた走行実験、大学構内に施工した実走実験により、印象評価や運転挙動、注視行動から最適な路面標示を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究は、信号なし横断歩道において、運転者に一時停止を促すための立体路面文字標示の有効性の検証を行った。可読距離の実測実験では、現行標示よりも立体路面文字標示の方が可読距離は短いことを確認した。立体路面文字標示の出現タイミングでは、設置数は数に比例して停止意欲の評価が高まり、設置位置はダイヤマークとダイヤマークの間の評価が高く、カラー舗装は面積が広いほど評価が高かった。立体路面文字標示の有無における運転者の注視挙動では、歩行者への注視を高めるためには、立体路面文字標示は横断歩道から離して設置するのが望ましいことが分かった。実物による評価実験では、止まる意欲が高まることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢化社会の到来にともない高齢運転者の交通事故が増加しており、その防止対策が喫緊の課題となっている。本研究では信号なし横断歩道に歩行者が待機する状況において、運転者に一時停止を促すための立体路面文字標示の設置についてドライビングシミュレータを用いた実験を行った。高齢者を被験者とした実験の結果、コストを考慮した効果的な設置位置としてダイヤマークとダイヤマークの間に、「歩行者優先」の文字範囲にカラー舗装を施した路面立体標示が優れることを明らかにした。また、実測実験により立体標示を含めた文字標示の可読距離を明らかにしたことで、路面文字標示の具体的な設置位置の指標になると考えられる。
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