研究課題/領域番号 |
19K04645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 福島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
齊藤 充弘 福島工業高等専門学校, 都市システム工学科, 教授 (20353237)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 東日本大震災 / 復旧・復興計画 / 地域構造 / 原発事故 / 人口減少 / 産業構造 / 市街地再生 / 土地利用 / 復旧・復興 / 地域再生 / 福島県浜通り |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,福島県浜通り地域を対象として原発事故からの復旧・復興の過程を明らかにし,そこに各種計画がどのように反映し,人口や産業の回復実態として表れているのかを明らかにすることを通して,地域再生モデルを構築することを目的とする。 人口や産業の集積を喪失した地域を短期間で復旧・復興させようとする過程における,行政や民間事業所による計画策定とそれに基づく事業実施の検証を通して,各種計画や策定主体の相補関係の構築とシステムとして機能する体制を追究していく。著しく減少した人口の回復や失われた産業の再開,そして新たな人口や産業を集積させる取り組みを,人口減少社会における地域再生モデルとして導出していく。
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研究成果の概要 |
本研究は,福島県浜通り地域を対象として,復旧・復興計画の進捗状況とそれに基づく地域構造の変化について調査・分析した。その結果,町村ごとに鉄道駅や役場周辺の既成市街地を再生する一方で,未利用地を新規開発する形で大規模な商業機能や交流機能を併せ持つ都市施設を整備していることがわかった。そこには,復興を目的とする新たな都市施設を整備しており,観光や視察を目的とする交流人口が流入している。その一方で,事故発生前からある事業所や商店街の再生と交通体系を含めた既成市街地との関係性を構築するには至っておらず,住民の帰還と日常生活再建を含めた真の復旧・復興にむけて,町村ごとの取り組みと連携が課題となっている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,原発事故からの復旧・復興期間を対象として,都市・地域計画の観点よりその実態と課題にアプローチしたものである。原発事故による避難指示や帰還困難の状況が続くことによる住民の日常生活やコミュニティの喪失に関する調査・研究は社会学の分野をはじめ数多くみることができる中で,事故発生前の地域構造をふまえて人口や産業の構造変化やそれに伴う空間構造の変化にアプローチしたことは,原発事故の影響についてのデータを記録・蓄積するとともに今後の計画策定にむけて貴重な資料になるものということができる。また,帰還率や回復率といった復興を評価する指標の検証にもつながり,真の復興にむけて大きな意義があると考える。
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