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人優先の道路・運転行動がもたらす主観的幸福感の構成要素とその要因

研究課題

研究課題/領域番号 19K04649
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分22050:土木計画学および交通工学関連
研究機関埼玉大学

研究代表者

小嶋 文  埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (40637998)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード歩行者 / 歩行空間 / 主観的幸福感 / 交通安全 / 住民参加 / 歩行者優先道路 / 運転行動
研究開始時の研究の概要

本研究では、人優先の道路整備、運転行動の促進方策提案を目的として、これまでの一般的な道路交通の価値以外に、人優先の道路整備やそのための行動に対して、人々の幸福感、生活の豊かさへの貢献に着目する。人優先道路の利用、人優先道路への関与、歩行者優先の運転行動の各々について、それらに関わる幸福感を、快・不快から得られる幸福(hedonia)、自己実現や望ましい生き方から得られる幸福(eudaimonia)の観点からその要因を明らかにする。人重視の道路整備や運転行動が進む欧州の状況を並行して調査分析し、行動変容の動機付けとなる介入方法の検証を行い、人優先の空間整備、空間利用を実現する手法を立案する。

研究実績の概要

本研究では, 行政が行う地域活動事例を調査し, それぞれの事例が参加する地域住民の主観的幸福感の要素を向上させるのかということについて検証した. また, 交通安全対策の地域活動と共感性, 交通安全対策実施地区の優先順位付けのための点数化システムと主観的幸福感の関係性について検討した.
活動の始めに軽く体を動かしたり頭を使ったりするレクリエーションは「人・社会とのつながり」が向上すると考えられる. 検討会では言えなかった意見や, 交通安全対策に取り入れてほしい意見を言える個別の相談会, 参加者が交通安全対策に取り組む活動, 行政から安全対策実施の報告や住民の安全対策に関する評判を聞く機会は「利他心」が向上すると考えられる. 行政から安全対策実施の報告や住民の安全対策に関する評判を聞く機会は「地域愛着」が向上すると考えられる. 活動の始めに軽く体を動かしたり頭を使ったりするレクリエーション, 参加者が普段接した事が無い道路の関する様々な主体(住民, 民間, 交通事業者等)の活動は「共感性」を向上させると考えられる. また点数化システムは対策が実施されなかった場合の主観的幸福感低下を抑制する効果があるが, システムに納得できない人も多い可能性が今後の課題と考えられた.
交通安全に関する地域活動に参加すると, 共感性が向上すると考察できたが, 関係性をより明確にするため, 更なる調査が必要であると考える. 以上の結果より, 今後行政が行う地域活動内容を検討するための知見が得られたと考える.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍のため、主観的幸福感に関するアンケート調査を実施する時期として適切ではないと判断し、予定していた調査の実施ができなかったため。

今後の研究の推進方策

本研究においては,人優先の道路整備,運転行動を推進するために必要な人々の受容性の素地は何という観点から,正に人優先の空間である住宅や店舗といった「沿道空間」と,その地先道路の結びつきによる影響を着想した.沿道空間での居住や買い物,飲食等,様々な活動は,道路上と対応させれば歩行者としての振舞いと同じである.それゆえ,沿道空間と地先道路の一体性,あるいは沿道住民の地先道路への「所有意識」の強さが,歩行者優先道路への受容性や運転時の歩行者優先行動に影響することが想定されたためである.
上記のことから,本研究では特に沿道と地先道路の関係と歩行者優先意識の関連性に着目して調査検討を行うこととしたが,前年度までは住宅地に限定した検討を行った.本年度は地域の多様性を考えた検討を行っていく.

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 歩行者優先の道路整備に関わる住民・歩行者の主観的幸福感に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      佐伯 智士, 小嶋 文
    • 雑誌名

      土木学会論文集D3(土木計画学)

      巻: 76 号: 5 ページ: I_113-I_126

    • DOI

      10.2208/jscejipm.76.5_I_113

    • NAID

      130008027861

    • ISSN
      2185-6540
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 生活道路の交通安全に関する地域活動が主観的幸福感に及ぼす影響に関する研究2024

    • 著者名/発表者名
      尾花 友都・小嶋 文
    • 学会等名
      第69回土木計画学研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ソフトライジングボラードの長期的な有効性に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      我妻宏哉, 小嶋文, 久保田尚
    • 学会等名
      第 63回土木計画学研究・発表会(春大会)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 歩行者優先の道路整備に関わる住民・歩行者の主観的幸福感に関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      佐伯智士、小嶋文
    • 学会等名
      第 61 回土木計画学研究発表会・春大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 主観的幸福感に着目した無信号横断歩道における自動車の譲り行動と意識に関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      渡辺郁花、小嶋文
    • 学会等名
      第 61 回土木計画学研究発表会・春大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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