研究課題/領域番号 |
19K04653
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
西川 一弘 和歌山大学, 紀伊半島価値共創基幹, 准教授 (60516459)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 鉄道防災 / 津波対策 / 津波避難 / 率先避難者 / 鉄道 |
研究開始時の研究の概要 |
東日本大震災以降、特に津波に対する避難の重要性は高まっており、津波避難計画の策定、その計画による住民の主体的避難などの研究は進んでいる。しかし「鉄道における避難」に着目した研究はほとんどない。 本研究は、鉄軌道事業者の津波対処訓練での調査を通じて、鉄道乗車という特殊な条件下での多様な乗客の“率先避難”、すなわち、乗客が主体的に避難する諸条件について明らかにすることである。また、鉄道における津波避難の実態(歴史)について調査し、過去の先人や鉄軌道事業者はどのように津波と向き合ってきたのかについても整理・類型化する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、①鉄道における津波避難モデルの構造化を通じて、乗客の主体的避難に必要な力量と訓練のあり方を明らかにすること、②鉄道における津波避難の歴史について類型化と整理を行うことである。実車による実践的避難訓練への参加を通じた調査を行い、乗客の避難力を高める方策や実践的避難訓練のあり方について検討を行った。また、国内で発生した地震の中で鉄道への「津波被害」及び「旅客避難」について地域の社会教育施設を通じた文献研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「鉄道における津波避難」を考える際、津波襲来まで時間的制約が厳しい地域では、乗務員のみで安全を確保することは困難であり「乗客の避難力」の向上が求められる。 本研究では実車による「実践的避難訓練」を調査し、乗客の主体的避難を促進させるため「車内放送」のフレーズへの着目や、避難訓練のあり方では「乗客数」と「津波の時間的リスクの高低」をマトリクスとして検討する重要性を示したことに意義がある。また文献調査では、1944年に発生した昭和東南海地震においても乗務員の機転を利かせた避難行動が行われ、その結果旅客全員が助かったプロセスを詳細に明らかにしたことにも特徴がある。
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