研究課題/領域番号 |
19K04655
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
岩倉 成志 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20223373)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 大規模被災地 / 復興過程 / バスネットワーク / ZDD / モバイル空間データ / 岩手県宮古市 / 被災地 |
研究開始時の研究の概要 |
大規模被災地の復興過程では居住地や商業店舗の立地が刻々と変化していくが,住民の移動の不便さを緩和するためには,土地利用変化に迅速に対応する公共交通(路線バス,BRT等)のネットワーク再編,地域鉄道を含む公共交通モード間の接続性や運行頻度等のサービスの改善を迅速に実施する必要がある.本研究ではこれを支援する数理解析技術を構築する. バス事業者の実際の路線選定の意思決定構造を数理モデルで形式知化し,かつ利用者行動を考慮した上で,被災地の公共交通計画を迅速におこなえるネットワーク解析技術を開発する.対象地域は,被災面積が大きく,路線バス,BRT,鉄道が存在する三陸地域を候補とする.
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研究成果の概要 |
東日本大震災で被災した三陸は,避難所から仮設住宅,そして高台移転や災害公営住宅など土地利用が急速に変化した.復興事業が進むにつれて住民の人口分布が大きく変化した.住民の移動の不便さを緩和するには,土地利用変化に迅速に対応する公共交通ネットワークの再編が必要である. このため,バス路線を短期間に逐次再編するバスネットワークの抽出支援技術を構築する.ZDDというネットワーク上の全ルートを超高速計算で列挙する方法を利用してバスルート候補集合を作成し,事業者と利用者の評価関数,NTTモバイル空間統計でday-to-dayの人流データを用いて,路線バスネットワーク候補案を順位づけする計算方法を開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バス事業者と利用者双方の評価を統合したバスネットワーク再編の複数案の順位を安定的に解き,かつ携帯位置情報データを用いて被災地の土地利用の急速な変化に整合するバスネットワークの解が得られる独創的な解析方法の研究である.さらに,これまで大手バス事業者でも経験則で構築していたバスネットワークを,計画の立て方自体をも大局的かつ論理的に構築する方法として,被災後の公共交通ネットワーク計画に大きなパラダイムシフトを与える意義のある研究と考える.一般的なコンピュータの計算可能量を大幅に超える長大ネットワークでなければ確実に計算結果を得られ,かつ無料の数値解析ソフトウェアでプログラム開発して実務へ提供できる.
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