研究課題/領域番号 |
19K04662
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋本 崇史 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (80735712)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 浄水処理 / 膜ろ過 / 異常検知 / 光ファイバセンサ / 数値流体力学 / 確率過程 / 予測モデル / 膜劣化 / 中空糸ろ過膜 / 破断 / 劣化 / 破断検知 / 中空糸膜 / ナノバブル / FBGセンサ / 膜破断検知 / 短絡流量 / 膜破断 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,光ファイバセンサを用いることでこれまでブラックボックスであった中空糸型浄水用膜モジュール内の流動やろ過膜の挙動の把握が可能なこと,またろ過水の微粒子計数による微粒子数や粒径分布の経時的変化のデータ解析により損傷検知の高感度化が可能なことに着目し,膜ろ過浄水処理におけるろ過水の安全性を“途切れることなく”,常時監視可能なシステムの構築を目指し,①光ファイバセンサを用いた中空糸型膜モジュール内の流動モニタリングによる中空糸膜の劣化進行及び損傷の新規検知方法の開発,②膜ろ過水中の微粒子数の粒径分布と時系列データ解析を用いた高感度な完全性モニタリング手法の開発を実施する.
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研究成果の概要 |
本研究では、光ファイバ型圧力センサを応用したろ過膜モジュール内の圧力分布の計測に基づき膜破断時の圧力変化を捉えることによる新規の膜異常検知手法を開発し、膜モジュール内の膜破断検知とその位置特定が可能となることを実証した.数値流体力学による解析と実験的検証との併用により、従来手法では破断膜における短絡流量が過大評価されていること、また膜ろ過流量は無視できないことを明らかにした。さらに、破断していない劣化膜の性能低下は、膜内部の流路の最小径が大きくなることで引き起こされている可能性を示した。また、膜ろ過施設の膜破断データに統計モデルを応用することで膜交換時期を推定する手法を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまでオンラインでの監視が困難とされきた膜ろ過施設稼働中のろ過膜の破断について、光ファイバセンサを応用することで常時監視できる可能性を提示し、また浄水処理分野において光ファイバセンサの応用可能性を示した。また、破断膜における流れ、膜内部の多孔質構造における流れ現象を数値流体力学を用いた解析により明らかにし、中空糸ろ過膜における流動および阻止機構の解明に資する知見を得た。構築したろ過膜の異常検知予測モデルに基づく膜交換時期推定手法を提案し、現場での応用可能性を示した。
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