研究課題/領域番号 |
19K04672
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
中野 和典 日本大学, 工学部, 教授 (30292519)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 害虫発生抑制 / チョウバエ / 堆積物燃料電池 / 下水汚泥 / 金属 / 防虫 / 堆積物微生物燃料電池 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、下水汚泥の脱水と発電を同時に行う堆積物微生物燃料電池において観察されるチョウバエの発生抑制現象と下水汚泥からの金属溶離現象の解明と応用に挑む。これらの現象はミリボルトレベルの微弱な発電に伴って同時に起きており、チョウバエの発生抑制が電気ショックによるものでなく、汚泥から溶離した金属により引き起こされていることが考えられる。この仮説を実験的に検証することで、堆積物微生物燃料電池を応用した新しい薬剤フリー防虫法と、土壌や汚泥からの有害金属除去処理法の確立を目指すとともに、その学理を究明する。
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研究成果の概要 |
本研究では下水汚泥の脱水と発電を同時に行う堆積物燃料電池において観察された不快害虫であるチョウバエの発生が抑制される現象の解明を試みた。その機構として下水汚泥に含まれる鉄等の金属が発電条件下で遊離してチョウバエの卵が孵化する段階を抑制することにより起きていることが浮き彫りとなった。一方、導電性が低い場所にチョウバエが産卵できる環境では、発電条件下でもチョウバエの発生が抑制されないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
堆積物微生物燃料電池をチョウバエのような害虫の抑制に活用した事例はなく、ミリボルトレベルの微弱な電気で害虫を抑制する手法の報告例も見当たらない。本研究成果は、微生物燃料電池の応用性を広げ、薬剤に頼らない新しい害虫抑制手法の可能性を提案するものであり、下水汚泥に限らず有機物と金属を含有する様々な環境において薬剤を使用せずに害虫を抑制する可能性を明らかにした点に意義がある。
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