研究課題/領域番号 |
19K04692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 公立鳥取環境大学 |
研究代表者 |
中治 弘行 公立鳥取環境大学, 環境学部, 教授 (80314095)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 伝統的構法 / 木造建物 / 土塗り壁 / 復元力特性 / 実験検証 / 土塗り小壁付木造軸組 / 土壁 / 土塗り小壁 / 分割 / 復元力 / 荒壁 / 中塗り / せん断力 / 束 / 実大実験 / 理論的検証 / 耐震設計 / 小壁 |
研究開始時の研究の概要 |
伝統的構法木造建物の耐震性能では、土塗り壁が重要な役割を果たす。無開口の全面壁に限らず、「土塗り小壁付木造軸組」と呼ばれる垂れ壁または腰壁が付いた開口のある木造軸組架構の復元力特性の貢献も重要である。 阪神・淡路大震災以後に木造建物の構造特性に関する研究が見直され、伝統的構法や土塗り壁の復元力特性と破壊性状に関する実大実験に基づく研究も進んでおり一定の成果が出て、壁量計算に加えて許容応力度等計算や限界耐力計算での構造設計も可能になってきている。土塗り小壁付木造軸組の設計用復元力特性の算定手法について、実大実験による検証は続いており、理論的な検討と合わせて検証実験を継続していく意義は大きい。
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研究成果の概要 |
伝統的構法木造建物の耐震性能評価法を改善するため、土壁部分の「サイズ」すなわち「縦横比」をパラメータとした復元力特性評価方法(以下、評価方法)の妥当性を明らかにすることを目的として、束で分割された垂れ壁及び横架材で分割されて垂れ壁と腰壁が連続した土塗り壁を対象にした実大実験を行い、その復元力特性を評価方法と比較した。評価方法による復元力は実験結果を上回っており、課題が残った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、不足している検証実験をさらに行って、理論的なアプローチの裏付けとすることで、失われようとしている伝統技法の存続を目指すものであるという点で学術的な意義があると考える。この研究成果をさらに発展させることにより、古くから残る文化財建物の保全に限らず、同様の技術、構法で、古くて新しい建物の新築が安心して行えるようになることは、日本の木造文化にとっても創造的であり、社会的意義が大きいと言える。
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