研究課題/領域番号 |
19K04711
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田川 浩 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (70283629)
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研究分担者 |
陳 星辰 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (00816564)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 制振構造 / 座屈拘束ブレース / 丸鋼ダンパー / 載荷実験 / 有限要素解析 / 建築構造 / 鋼構造骨組 / 設計法 / 座屈拘束 / 方杖ダンパー / 繰返し載荷実験 / 心棒架構 / 鋼構造 / 地震応答解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、十分な変形性能を有すると考えられる丸鋼をエネルギー吸収部材として用いる建築鋼構造骨組に対する制振ダンパーの開発を進める。既往の研究において、柱梁接合部の梁下フランジに設置するタイプや座屈拘束ブレースの芯材として用いるタイプが提案され、実験により丸鋼ダンパーの良好な性能を確認している。本研究では丸鋼ダンパーの高性能化を目的として、(1)座屈拘束丸鋼ダンパーの挙動特性の詳細な分析による丸鋼ダンパーの性能向上、(2)方杖や座屈拘束柱などへの丸鋼ダンパーの適用範囲の拡張、(3)骨組応答を考慮した丸鋼ダンパー設計法の構築、の3つを中心に研究を進める。
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研究成果の概要 |
本研究により次の成果を得た。(1)剛接合された柱梁溶接接合部に座屈拘束丸鋼方杖ダンパーを設置することを提案し、載荷実験および有限要素解析により梁端部の塑性変形領域を拡大できることを示した。(2)心棒架構の下層部柱のフランジ間に座屈拘束丸鋼ダンパーを設置する形式を提案し、繰返し載荷実験により十分な性能を確認した。(3)丸鋼芯材を用いた座屈拘束ブレースの適用範囲拡大を目的として複数の丸鋼芯材を用いた形式を提案し、載荷実験と有限要素解析を通じて有効性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
建築物の大地震への備えに対する強い社会的要請を背景に、近年では地震被害軽減のためダンパーと呼ばれるエネルギー吸収部材を用いた制振システムの研究が多方面で活発に実施されている。本研究では座屈拘束丸鋼ダンパーに着目し、方杖ブレースへの適用や心棒架構への適用、さらには新形式の座屈拘束ブレースへの適用を検討した。いずれも新しいコンセプトに基づいており設計法を整備するなど学術的意義が高い。地震に強い都市を構築していく上で有効な技術であり社会的な意義も高い研究成果である。
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