研究課題/領域番号 |
19K04720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
西村 勝尚 摂南大学, 理工学部, 教授 (90826207)
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研究分担者 |
向出 静司 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (20423204)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 回転摩擦溶接 / 鉄骨造 / 継手 / 回転摩擦溶接接合耐力 / フランジ水平ハンチ梁 / 接合部 / 応力伝達機構 / 接合部耐力 / 鉄骨構造 / 接合 |
研究開始時の研究の概要 |
回転摩擦溶接法とは、鋼材に円形の孔を開け、その孔に孔径より小さい径の円柱状鋼材を挿入し押付け力と軸回転を同時に加える。このときの孔底部での摩擦熱によって生じる溶鋼を接合鋼材の孔と挿入鋼材との間隙に充填し、周辺と一体化した強固な金属組織を生成する接合法である。 鉄骨部材接合に適用可能なこの新たな接合法の耐力、応力伝達機構および部材に適用した場合の変形性能を構造実験および詳細な解析により解明し、接合部設計法および優位性を生かした補強設計例を提示する。
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研究成果の概要 |
テーパー加工したプラグ(円柱状鋼材)をテーパー加工した接合鋼板孔に挿入し、プラグに押付け力と回転を与え被接合鋼板との摩擦溶接により孔を充填することにより一体化を図る回転摩擦溶接接合の耐力、応力伝達、プラグと鋼板との一体化を図る条件を実験と解析により明らかにした。プラグ底面積当たりの押付け力:60N/mm2、回転数3000rpmとすることにより、接合耐力は鋼材引張強さの0.6倍程度を確保することが可能である。また、プラグ底面径と接合鋼材孔径を同一とすることにより、プラグと鋼板の一体化を図ることができる。さらに、本工法による継手を有する水平ハンチ梁の部材実験より継手接合部の耐力評価法を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
回転摩擦溶接接合工法による接合耐力,プラグと鋼板の一体化を図る条件,継手接合耐力評価の提案により,その特徴を生かし溶接接合部の塑性化を回避し変形性能の向上を目的とした水平ハンチ梁のブラケット長さを極端に短くした設計が可能となる.ブラケット製作の省力化,運搬コストの低減,梁端溶接部の破断リスク低減などのメリットが見込める.この接合技術は鉄骨部材接合において大きな優位性があり,技術を確立し実用化することが出来れば鉄骨構造の発展に寄与する.また,片側からの施工が可能であり,既存構造物の耐震補強に有効であり,地震が多発する現在,急務である建築・都市の耐震性向上を促進できる.
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