研究課題/領域番号 |
19K04721
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
|
研究機関 | 有明工業高等専門学校 |
研究代表者 |
岩下 勉 有明工業高等専門学校, 創造工学科, 教授 (10332090)
|
研究分担者 |
東 康二 崇城大学, 工学部, 教授 (80320414)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 脆性破壊 / 破壊靱性 / 繰返し負荷 / ワイブル応力 / 破断サイクル数 / 累積疲労損傷度 / 欠陥 / 溶接接合部 / 溶接欠陥 |
研究開始時の研究の概要 |
地震動を受ける鋼構造溶接接合部の欠陥等から発生する脆性破壊の予測・防止をする上で,繰返し負荷による破壊靱性低下の影響を評価することが重要である.そのため本研究では,複数の材料靱性レベルによる切欠き付鋼試験片に対して繰返し載荷を与える破壊実験とそれを再現するシミュレーションから算出される破壊の評価クライテリアを得ることにより,脆性破壊予測手法を提案する.さらにこの手法を,溶接接合部から発生する脆性破壊に適用することで,脆性破壊予測手法の有効性を明らかにする.
|
研究成果の概要 |
本研究では,複数の材料靱性において切欠き付鋼試験片の繰返し載荷による破壊実験および有限要素解析によって得た脆性破壊の予測指標の1つであるワイブル応力と破断サイクル数の関係を定量化した.その上で,溶接接合部から発生する脆性破壊によって決する累積塑性変形能力推定手法を提案し,その手法を欠陥を有する試験体に適用した.その結果,一部で予測結果と実験結果にばらつきがみられたものの,本手法の有効性を示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存の脆性破壊予測手法では,繰返し載荷が脆性破壊に及ぼす影響を考慮する方法についてあまり触れられていない,あるいは,予ひずみとしての取扱いになっており,実構造物に内在する欠陥に生じうる繰返し負荷の影響についてはほとんど論じられていなかった.本研究では,その点に着目し,脆性破壊の予測手法を示しており,脆性破壊予測を大きく前進させるものとなる.また,この種の脆性破壊の課題に真正面から向き合った研究は,近年特に少なく,南海トラフ巨大地震の可能性等が指摘されている状況において,本研究課題は社会的意義を持っていると考える.
|