研究課題/領域番号 |
19K04726
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
浅野 良晴 信州大学, 工学部, 特任教授 (20140551)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 木材トレーサビリティ / 木材IoT実装 / 木材個体識別 / RFIDタグ / 深層学習 / 年輪画像識別 / RFIDチップタグ / 木材管理 / トレーサビリティ / ICチップ / 画像識別 |
研究開始時の研究の概要 |
森林の立木を伐採した時点から製品としての木材に至る過程でのトレーサビリティの確立を目指したシステムを構築する。すなわちデータの一元管理を実施するため、伐採して素材丸太にする時にRFIDチップタグを埋め込み、個体識別情報を記憶させる。運搬,貯木,加工及び乾燥工程で埋め込まれたRFIDチップタグの情報が保持されることを確認する。素材丸太の個別データベースを使って木材製品の品質のばらつきを少なくするための統計解析を行う。素材丸太と製材の小口の写真画像を利用し,両者の個体識別を深層学習により達成させるプログラムを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では柏崎市内の太田材木店製材工場でスギの素材丸太にHF帯域のICチップをRFIDタグとして埋め込み,その後の搬送,移動,加工,人工乾燥及び木材製品化の工程でICチップに保存したデータを途切れさすことなく継続させた。また素材丸太の木口断面の年輪画像により,個体識別が可能であることを深層学習により確かめた。さらにICチップのIDで統轄したデータベースに,素材丸太の末口と元口それぞれについて木口の中心点と年輪の中心点の偏芯距離を記入した。その値と人工乾燥後の曲がりの大きさとを比較し,回帰分析した結果を反映させて,製材後の製品歩留まりを向上させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木材トレーサビリティの成果は中小規模森林保有者等が施業集約化により効率的な素材丸太の生産を行う際に,量的な拡大に沿って効率的に付加価値を与え、労働単価を上げることにつながる。IoT技術を包含しているので,IT関係者が働く素地ができ施業労働者の高齢化対策になる。建築施工者側からのスピーディーかつ量的安定性を踏まえた木材の調達が可能となる。トレーサビリティを有する木材を使用した建築物や製品であることは、最終消費者に使用木材に対する安心感を与えることができる。
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