研究課題/領域番号 |
19K04773
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
大沼 正寛 東北工業大学, ライフデザイン学部, 教授 (40316451)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ルーラルワークプレイス / 生業景 / 地技 / 農山漁村 / 近現代史 / 活用保全 / 継承 / 共創 / 生業場 / 土着と入植 / 運輸・交通 / 複合業態 / 創造・実験 / 共創・関係資本 / 生業空間 / 東北地方 / 持続可能性 / 地域資源 |
研究開始時の研究の概要 |
ルーラルワークプレイス(農山漁村の生業場)は、持続可能な開発目標における最前線の現場に他ならない。都市を背後から支える食糧基地という意味ではなく、むしろ自律的な生活の舞台とも考えられる。その現場は、未開の自然環境ではなく、とりわけ近代に投資開発された遺産の存在が大きいことから、これらを再評価・再活用することが不可欠である。 本研究は、近現代の様々なルーラルワークプレイスの実態を、空間・文脈の各面から解明・記述する基礎研究であり、今後の地域計画論や環境デザイン論に資する知見としてまとめることを目標としている。
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研究成果の概要 |
地域の資源・環境をもとに価値を生み出す技術を「地技」と呼び、これを支えるルーラルワークプレイス(生業場)の近現代史を明らかにし、今後の活用保全のための要件を考察することを目的とした。宮城県・東北地方における食・衣・住などに関わる建築遺産群を中心に、空間情報および近現代史の比較考察を行った。総じて、伝統的に映る業種であっても生産・輸送などの面で大きな変容を経てきた一方、地場ごとの多様性と相互連関性が折り重なって現状に至っており、従前の環境を尊重する継承的な点、新たな価値創出に挑む創造的な点を併有していることが把握された。また近年は、従来の領域を超えた共創的な動きもみられることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農山漁村の生活・生業様態を把握する際には、面的な広がりや統計資料からマクロに把握する、一定のモデルをもとに把握する、特徴ある文化遺産から把握するなどの方法があり、建築学においてはそれぞれ都市計画、建築計画、建築史学の各分野がこれを担ってきた。それぞれ不可欠であるが、それでも捨象されやすい対象がある。生活と生業が区分しにくい事例、伝統性と近代性が混在した事例、地味で動態的な事例などである。本研究は、津々浦々に在る(在った)農山漁村の生業場に光を当て、個別性・多様性と共通性・連関性に鑑みながら、空間(非文字)資料の蓄積にも寄与し、今後の活用保全にも考察を寄せた点に、学術的意義があると考えられる。
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