研究課題/領域番号 |
19K04774
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 宮城学院女子大学 |
研究代表者 |
厳 爽 宮城学院女子大学, 生活科学部, 教授 (60382678)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 精神科医療の治療療養環境 / 看護拠点のあり方 / 看護行為 / 看護業務 / 看護拠点 / 分散化 / 追跡調査 / 患者との関わり / 共用空間 / 患者の居場所 / 精神科病院 / 空間の連続性 / 「居るだけ」の看護 / 精神疾患患者に配慮した調査手法 / EBD |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は精神科医療施設の看護拠点に着目し、下記の点を明らかにすることを目的とする。 1) 現状と課題の把握:各種精神科病棟の看護拠点の空間計画の現状把握、空間構成の類型化、異なる類型の看護拠点に対する看護師の評価の実施。 2) ニーズの把握と効果の検証:症状や治療段階別の患者の看護師との関わり傾向の特徴(ニーズ)の把握、空間改善が実施された看護拠点が患者とのコミュニケーションにおいて与える効果の検証と評価。 3) EBDモデルの構築:異なる病棟種別における看護拠点での空間要件の整理と、空間計画に対する提言を行い、EBDの観点からの看護拠点の空間モデルを提案。
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研究実績の概要 |
2021年度はCOVID-19感染拡大の影響により、精神科病院をフィールドとした実態調査は実施できなかった。これまでの海外調査で得られた結果をまとめ、病棟改修に対する看護スタッフのアンケート調査を実施した。その結果を以下に要約する。 ①看護の視点におけるフィンランドの精神科病棟の治療療養環境に関する研究 フィンランドの精神科病院は、建物への投資を最小限に抑え、インテリアによるしつらえで既存建物のポテンシャルを引き出し、温かみのある病棟環境を実現している。また、小規模な看護単位と精神疾患患者の特徴に精通する専門性の高い看護スタッフの存在によって、患者に寄り添う看護が実現されている。このような看護環境の整備が患者の早期退院、病床数の減少につながっている。日本の今後の精神科医療環境整備に大きな示唆を与えている。 ②病棟改修に対する看護スタッフのアンケート調査の結果 本調査により、開放的スタッフステーションには賛同する意見が多数見られた。一方で、看護スタッフが考える開放的は「見通しての良い」という意味であり、患者とのコミュニケーションの重要性への認識がまだ不十分であることが浮き彫りとなった。業務では、コミュニケーションが治療の一環として重視され、患者に背を向けないスタッフステーション内の椅子の配置といった具体的な意見も見られた。改修後の病棟の使い勝手に関しては、移転してから3ヶ月ほどで実施したアンケート調査であるため、記録や申し送りなどの業務の実施に対するマイナスな意見が見られた。一方で、コミュニケーションの取りやすさあ多くのスタッフに受け入れられた結果となった。業務に関するしつらえに課題は見られたが、治療療養環境として患者とのコミュニケーションのとりやすい空間が病棟環境改善につながることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度はCOVID-19感染拡大の影響により、精神科病院をフィールドとした実態調査が実施できなかったことが最大な理由として挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
感染状況に応じて、病院との連携をとり、各方面の調整を行いながら、今年度(2022年度)は予定通りの調査を実施したい。
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