研究課題/領域番号 |
19K04781
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
加嶋 章博 摂南大学, 理工学部, 教授 (80390144)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | スペイン / 植民都市計画 / 都市計画技術 / 多様性の創出 / 機能分散 / 都市の拡張性 / インディアス総合文書館 / スペイン植民都市 / スペイン近代都市計画 / フェリペ2世 / 都市計画教育 / 多様性創出 / 都市の拡張世 / 都市計画技術の教育 / 都市計画史・都市史 |
研究開始時の研究の概要 |
事前確定性や画一性の強い近代都市計画では、柔軟性や多様性に乏しいことが批判されてきた。しかし、「リジッド」でありながら「柔軟な」都市計画技術を如何に生み出すかという今日的視点は、初期近代スペインにおける植民都市計画にも見て取ることができる。これは初期近代および近代以降の都市計画を連続性のもとに捉える視点を示すものといえる。本研究では、「都市計画」という概念が未だ成立していないスペイン植民都市計画の事例から、初期近代の「都市計画」の概念や技術を明らかにし、「多様性創出」「機能分散」「都市の拡張性」など、今日的な視点を初期近代の都市計画史に位置付けたい。近代都市計画史の再編という展開が見込まれる。
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研究成果の概要 |
スペインは近世以降、数々の植民都市の建設を通して、都市の計画技術を蓄積してきた。本研究では、「都市計画」という概念が未だ成立していないスペイン植民都市計画の分析を通して、初期近代の「都市計画」概念や都市計画技術の特徴を明らかにし、とくに「多様性創出」「機能分散」「都市の拡張性」という視点を抽出した。また、それらの近代都市計画の理念との比較や現代的役割を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近世ヨーロッパにおいて、スペイン王室が示した植民都市の計画手法には、共通した都市空間構造、いわば都市計画の標準形を示そうとする視点が読み取れる。一方、道路や広場の計画においてカテゴリーを設けることで、都市空間に多様な役割や機能を付与するはたらきがあったことが法規範や実践事例から見えてきた。また広場については分散的に配置することで、結果として機能や役割の異なる拠点を都市内に点在させる効果が都市計画規範や都市建設の事例から窺える。さらに、城壁の建設を前提とせず、都市の成長を見越した計画の視点があることも窺え、近代都市計画以前の都市計画の視点として、より具体的で新しい知見が得られた。
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