研究課題/領域番号 |
19K04794
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
安枝 英俊 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (60402971)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ニュータウン / 住み替え / 支援ツール / 戸建住宅 / シナリオ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、(1)ニュータウンにおける住み替えを支援する組織の運営体制について検討した上で、(2)住み替えタイミングの意思決定支援ツールの開発する。 (1)については、①中古住宅の流通促進協議会等の先進事例の運営体制の分析、②洛西ニュータウンにおける住み替えを支援する組織の運営体制の構築プロセスの分析を通じて検討する。 (2)については、①個別のライフプランに適用可能な意思決定支援ツールの開発、②意思決定支援ツールを用いた試行実験、③居住者属性と住み替え時期・住宅活用手法との関係分析を実施することで、住み替えを阻害する要因を明ら かにする。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、ニュータウンにおける住み替え支援システムを構築することを目的としたものである。2022年度の研究では、居住継続に関する意思決定支援シートを作成し、居住者に対してニュータウンにおける居住継続意向について聞き取り調査を実施した。 意思決定支援シートにおいては、第一段階として、ニュータウン内外における地域活動への参加、および、居場所と思える場や落ち着いて過ごせる場の訪問状況を把握した上で、①車椅子生活になる、②1人で生活することになる、③免許を返納し自動車の運転ができなくなる、といったような将来の予期せぬ出来事が発生した場合における生活に関する不安について検討する。次に、第二段階として、地域活動、訪問場所、近隣関係、居住環境に対する評価をした上で、第三段階として、将来の予期せぬ出来事がそれぞれ発生した場合における住み替え先を検討する。 2022年度は、ニュータウンに30年以上居住している2組の夫婦に対して、意思決定支援シートを用いた聞き取り調査を実施し、居住継続意向には、ニュータウン内外における施設の利用状況、車椅子生活になった場合におけるニュータウン内での移動容易性の捉え方、1人で生活する場合における話し相手がいないことに対する不安の有無といった要因が影響することがわかった。 その他、京都市の洛西ニュータウンや、兵庫県の明舞団地におけるニュータウン再生に資する事業を実施している不動産事業者に対して、事業実施のプロセスや、その内容について聞き取り調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度に作成した居住継続に関する意思決定支援シートについては、ニュータウンに30年以上居住している夫婦に加えて、居住してから10年以内の夫婦に対しても聞き取り調査を実施する予定であったが、シートの作成に時間を要したことで、聞き取り調査は2023年度にも継続して実施することになったため、進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に作成した居住継続に関する意思決定支援シートについては、継続して聞き取り調査を実施する。また、京都市の洛西ニュータウンの他、神戸市の須磨ニュータウンや、兵庫県の明舞団地における戸建住宅地の更新状況に関する調査や、ニュータウン再生に関わる公民連携組織の活動内容についての分析を実施する。
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