研究課題/領域番号 |
19K04848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2023) 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2019-2020) |
研究代表者 |
木村 誠宏 東京大学, 宇宙線研究所, 特任専門員 (10249899)
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研究分担者 |
高田 卓 核融合科学研究所, 研究部, 助教 (30578109)
村上 正秀 筑波大学, システム情報系(名誉教授), 名誉教授 (40111588)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 並列化極低温ヒートパイプ / ハイブリッド構造 / ドライアウト / 臨界温度 / 伝導冷却 / 超電導磁石 / 並列化ヒートパイプ / 熱輸送 / 極低温ヒートパイプ / パルシングヒートパイプ / 長尺化並列ヒートパイプ / 高純度金属 / 熱伝導 / 極低温ヒートパイプの低温特性 / 焼結金属ウィックヒートパイプ / 液体窒素 / 液体アルゴン / 液体ネオン / 極低温作動流体 / ヒートスイッチ / 極低温伝導冷却用導体 / 天文観測機器用センサーの冷却 |
研究開始時の研究の概要 |
観測衛星などの宇宙機に搭載する超伝導磁石や極低温センサーを使用した天文観測機器の冷却は,アルミや銅の超高純度金属伝導を用いた冷却法が最も効率的であると考えられている.一方、伝導冷却の熱伝導体に使用される高純度金属の特性から,天文観測機器の初期冷却時間が長くなり観測時間のデッドタイムを生じる等のマイナス点を持っている. 本研究は,中低温域で低温ヒートパイプが持つ特性に着目し,これに高純度金属を複合した広い温度域で高い実効熱伝導率を持つ伝導冷却用複合型冷却熱伝導体を開発し,宇宙機搭載機器の冷却時間の短縮化を目指している.
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研究成果の概要 |
窒素ガス、アルゴンガス、ネオンガスなど臨界温度の異なる作動流体を封入した低温ヒートパイプの基本特性について、次の成果を得た。 ・異なる作動流体を個々に内蔵したヒートパイプの並列化で作動領域が拡張され、高純度金属製伝導冷却導体比べて並列化ヒートパイプは100倍程度改善されることを実証。・臨界温度が異なる作動流体の並列化によりヒートパイプの作動温度範囲が拡大できることを実証。・作動流体を内包したヒートパイプの並列化使用について特許出願。・有効温度の異なる作動流体のヒートパイプ(アルゴンと窒素)を並列の配置することによって、ヒートパイプとして作動する有効温度範囲が拡大できることを実証。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、極低温ヒートパイプのドライアウト領域が優れた熱伝導特性を示し、且つ超伝導磁石等の予冷時間が短縮できることが示された。従来、ヒートパイプのドライアウト領域は熱伝導素子の性能領域外とされていたが、極低温ヒートパイプに 限ってはヒートパイプのドライアウト領域においても優れた熱伝導特性を示した。これは極低温ヒートパイプを冷却に使用した超伝導磁石がその予冷に必要なエネルギーを軽減(省エネルギー硬貨)できることを意味する。
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