研究課題/領域番号 |
19K04855
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
林田 和宏 北見工業大学, 工学部, 教授 (80369941)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 拡散燃焼 / すす粒子 / 硫黄分 / レーザ誘起赤熱発光 / レーザラマン分光法 / すす / レーザラマン分光 / ディーゼル機関 / 燃料油 |
研究開始時の研究の概要 |
舶用ディーゼル機関では,燃料油に含まれる硫黄分濃度により,排ガスに含まれるすす粒子の粒径が変化することが確認されているが,その理由については不明な点が多い.本研究では,燃料油中の硫黄分がすす粒子径,およびすす粒子を構成する炭素結晶子サイズに及ぼす影響のメカニズムを明らかにすることを目的とする.得られる知見は,舶用ディーゼル機関用の高効率なPM後処理装置の開発に資するものであり,海洋環境改善への貢献が期待される.
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研究成果の概要 |
燃料に含まれる硫黄分がすす粒子に及ぼす影響について評価するため,燃料に硫黄化合物を添加した定常な層流拡散火炎を形成し,火炎内におけるすす粒子特性を解析した.硫黄化合物として,気体燃料には二酸化硫黄(SO2)と二硫化水素(H2S)を添加し,液体燃料にはベンゾチオフェン(C8H6S)を添加した. その結果,硫黄化合物が含まれる燃料を拡散燃焼させると,すす粒子の濃度や一次粒子径,すす粒子を構成する炭素結晶子サイズが減少することを明らかにした.燃料中の硫黄分が火炎内でSO2あるいはH2Sに転化し,すす粒子あるいはすす前駆体であるPAHと反応することですす粒子特性が変化することが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は,ディーゼル機関において燃料油に硫黄分が含まれる場合のすす粒子特性と定性的に一致するものであり,硫黄分がすす粒子特性に及ぼす影響について従来よりも明確化することが出来た.得られた研究成果は,舶用ディーゼル機関から排出されるすす粒子特性の理解に貴重な知見を与えるものである.また,すす粒子径やすす粒子のナノ構造に関する情報は,現在検討されている舶用ディーゼル機関向けのすす粒子後処理装置の開発にも寄与することが期待される.
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