研究課題/領域番号 |
19K04870
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
小野 正夫 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (80399526)
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研究分担者 |
城田 英之 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (40344238)
藤田 勇 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, 領域長 (40360763)
馬 驍 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (10825920)
亀山 道弘 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (40373427)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 高粘度油 / エマルション / 重油粘度 / 重油回収技術 / 界面活性剤 / C重油 / 油処理 / 重油のエマルション化 / 重油の粘度変化 / 重油の流動性 / 高圧ジェット / エマルション重油 / 重油の微細化 / 重油の粘度 / 微細化 / 流動性 / エマルジョン |
研究開始時の研究の概要 |
海難事故等で海底に沈んだ船舶に搭載された貨物油や燃料油は、重大な環境被害をもたらす怖れがあり回収することが望まれるが、燃料油に多く用いられるC重油は海底の低温環境下で粘度が高くなり、回収は難しいのが現状である。また、海底油田からのパイプラインに蓄積される高粘度物質は石油の揚収の効率を悪化させるとともに最悪の場合、管内の閉塞を引き起こす可能性がある。そこで、重質油等の高粘度物質を効率よく回収するために、水に化学的処理剤等を加えた高温高圧のジェットを高粘度物質に加えて微細化させ、分散化させることで流動化促進を図り、回収効率及び閉塞防止技術を向上させるシステムの研究開発を行うものである。
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研究成果の概要 |
研究背景として海難事故における船舶に積載された高粘度油の新たな回収技術の開発がある。先ずは、重油、水、界面活性剤を含むエマルションの粘度変化について着目し、各成分の比率をパラメータとして粘度変化を測定した。界面活性剤を添加した系では水分量の増加に伴い粘度も増加するが、ある領域で相転換により粘度が急激に減少することが分かった。その結果を踏まえ、重油配管移送系における流動性を評価するために、圧力損失の測定を行った。界面活性剤無添加の場合は、CAF(Core Annular Flow)の崩壊により高い圧力損失が発生するが、界面活性剤を使用した場合は、CAFが崩壊しても圧力損失は低い状態を維持した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海底に沈んだ沈船のタンク内に残存する高粘度C重油等を効率よく迅速に回収し環境被害を低減させる技術の確立を目的として、流動化促進に最適な高粘度油のエマルションを生成し分散させることで、流動性の向上を実現する新たな技術の開発について検討した。高粘度重油と高圧ジェットの界面で生ずる力学的作用によるける油粒径の微細化に焦点を当て、さらに成分比率の異なる油処理剤等の付加による化学的分散作用の相乗効果の影響を解明する。船舶からの流出油や沈船からの高粘度油を迅速に効率よく回収するための新たなシステムの開発の基礎となる特性を明らかにすることができた。これを利用して回収システムの実用化を図る。
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