研究課題/領域番号 |
19K04880
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
軽野 義行 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 教授 (80252542)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 数理モデリング / グラフ構造 / アルゴリズム設計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,適切な食品表示案の提示が可能になるように,有向二部グラフを用いた競合解消数理モデルの計算の困難性を解明する.しかしながら,基礎となる反転グラフのモデル自体,その計算の困難性については未解明の事項が多く,早急な完全解決が望みがたい.ここでは,帰着の構成に基づくアルゴリズム設計という基本方針に従って,保存される近似性能に留意しつつ,設定クラス毎の計算の困難性を明らかにする計画である.
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研究成果の概要 |
有向二部グラフ構造を用いた競合解消モデルである反転グラフ問題に対して,等価無向グラフを得るための多項式時間変換手続きを設計した.また,その等価無向グラフ上の最適化基準を活用して,反転グラフ問題の整数計画表現を実現した.さらに,予算制約付き拡張モデルに対して,その整数計画表現に基づく厳密解法を提案した.すなわち,本研究では,等価無向グラフへの変換及び整数計画表現という二段階の帰着によって,有向二部グラフ構造を用いたある種の競合解消モデルに対して,厳密解を求めるための一つの手法を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反転グラフ問題はグラフ構造を用いた競合解消モデルの一つであるが,その数学的構造や計算の困難性には未解明の事項が多く残されていた.先行研究で厳密解法について具体的に言及されることがなかったのも,そのためと考えられる.研究成果の学術的は,帰着の技法を用いて,その競合解消モデルの数学的構造の一面を明らかにしたこと,また,その数学的構造を用いて厳密解を求めるための計算手法を具体的に提示したことである.この競合解消モデルは,食品表示における健康被害防止の課題と関係する可能性があり,理論に裏打ちされた計算手法の実現は,将来的には社会的意義にも繋がると考えられる.
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