研究課題/領域番号 |
19K04910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松林 伸生 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00385519)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ゲーム理論 / 行動経済学 / サプライチェーンマネジメント / マーケティング / 市場参入 / 応用ゲーム理論 / 垂直的差別化 / 水平的差別化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、サプライチェーン上にある企業の、特にマーケティングとのインターフェースに関する戦略的意思決定について、行動経済学の知見を援用した新しい理論モデルを構築し、それを解析することで新たな示唆を得ることを目的とする。これまで各意思決定主体の合理性を前提に構築されてきたゲーム理論のモデルに、実証研究によって明らかにされてきたサプライチェーンやマーケティング活動における各主体(企業・消費者とも)の非合理性に関する知見を組み込むことで新たな理論モデルを作成し、その分析から新しい示唆を得ることによって、この分野の理論的研究を発展させることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、サプライチェーン上の企業の戦略的意思決定について、行動経済学の知見に基づきゲーム理論のモデルを構築し、解析を行った。消費者や企業の認知バイアスの存在を考慮したサプライチェーンマネジメントに関する理論研究は進展しつつあるが、価格や品質の決定、あるいはチャネルや提携先の選択といった、マーケティングとのインターフェースに注目した研究はまだ緒に就いたばかりという状況である。本研究では特に、企業間に生じる公平性の懸念と、消費者の製品評価に伴う認知バイアスとに注目して分析を行った。ゲーム理論のモデル分析を通じて得られた結果は、企業の意思決定に関して多くの新たな示唆を与えたと考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サプライチェーン上の意思決定について、行動経済学の知見を積極的に取り込むことで、この分野の理論研究を発展させた点に本研究の学術的意義がある。社会システム工学分野は学際領域でありながらも、特に日本において経済学やマーケティングの知見を援用して意思決定をサポートする理論を構築していく取り組み自体が決して活発ではないと認識している。本研究の成果は、同分野に一つの新たな視座を提供するという形での貢献となり、同時に、現実の企業戦略策定に対しても少なからず示唆を与えるものと期待される。
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