研究課題/領域番号 |
19K04940
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 科学警察研究所 |
研究代表者 |
関 陽子 科学警察研究所, 法科学第四部, 特任研究官 (10356157)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 筆跡 / オンライン / オフライン / ペン先位置情報 / 筆圧変化 / 書字速度 / 複製文書 / ニューラルネットワーク / オンライン筆跡 / 筆圧 / 複写 / 筆者識別 / 法科学 / オンラインデータ / オフラインデータ / 深層学習 / オフライン筆跡 / 畳み込みニューラルネットワーク / タブレット / 署名 / ニューラルネット |
研究開始時の研究の概要 |
近年,タブレットを文字入力装置として用いる機会が増加している.このため,オンライン筆跡における筆者識別手法の開発が求められている.オンライン筆跡は,筆圧や書字速度など,これまでは字画線や紙面の状態から推測するしかなかった特徴量を数値データとして解析に利用できる利点がある.筆跡の形態特徴と筆圧などの運動情報を同時に可視化して画像情報と書字運動情報を融合し,識別アルゴリズムにニューラルネットを用いることにより,新たなオンライン筆跡の筆者識別手法の開発を目指す.
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研究成果の概要 |
オンライン筆跡や複製文書などの新手法により取得された筆跡の筆者識別手法について研究を行った. オンライン筆跡では,ペン先位置座標による筆跡の概形と,筆圧変化もしくは書字速度を用いて筆者識別を行った結果,筆跡の概形と筆圧変化を用いた識別精度は原本を用いた識別精度と同程度の識別精度であることがわかった. 複写された筆跡の筆者識別精度実験では,インクジェット方式(IJ方式)もしくは電子写真方式により複製された試料を用いて筆者識別を行った.いずれの複製試料も原本より精度が低かったが,電子写真方式ではIJ方式に比べて精度低下が小さく,画像のみの情報でもある程度の精度で識別が可能であることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オンライン筆跡や複製文書などの新手法により取得された筆跡の筆者識別手法について研究を行い,これらの試料の識別手法を開発した. オンライン筆跡の識別手法では,ペン先位置情報を用いた筆跡の概形に筆圧または書字速度を描くことにより,筆跡の形態情報と運動情報を可視化することができた.また本手法により従来の筆跡の形態に注目した筆者識別と同程度の精度で識別が行えた.学術的には,書字行動の可視化手法の開発および高精度な筆者識別手法の開発に意義があると考える. 社会的意義は,今後増加すると考えられる新手法により生成された筆跡や複製された筆跡の筆者識別手法の開発により,法科学の筆者識別に貢献したことと考える.
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