研究課題/領域番号 |
19K04973
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 長岡工業高等専門学校 |
研究代表者 |
河田 剛毅 長岡工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (50177705)
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研究分担者 |
上村 靖司 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (70224673)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 雪堤 / 崩れ / 力学的強度 / せん断強度 / 雪層境界 / 雪堤崩れ / 層の境界面 / 時間経過 / 含水 / 加圧力 / 粒子構造解析 / 雪堤の力学的強度評価 / 雪層境界面の識別手法 / 雪の結合度合いの定量評価 / 雪の薄片作成装置 / 粒子構造 |
研究開始時の研究の概要 |
降雪地域では道路除雪に伴い路肩に雪堤と呼ばれる高い雪の壁が形成され、これが崩れると歩行者や車両に危害が及ぶことがある。しかし、現状、雪堤崩れを防止する効果的な対策はなされていない。一般に雪堤は不均質で不純物も混入しており、かつさまざまな気象変化により各種性質も日々刻々と変化する。このような複雑な構造体の崩れ防止対策を考えるためには、まず雪堤の強さに関する特性を把握する必要がある。 そこで本研究は、「雪質・雪性状」「積み上げ後の経過日数」「積み上げ高さ」「不純物の混入」「気温や降雨などの気象条件」といった因子が雪堤崩れに関係する雪の強さの特性にどのように影響するかを調べる。
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研究成果の概要 |
降雪地域では、自然積雪に加え、道路除雪により路肩に雪が積み上げられ、雪堤と呼ばれる雪の壁が形成される。この雪堤が崩れると歩行者や車両に危害が及ぶ可能性があるため、崩れ防止対策を立てるための基礎研究として、雪堤崩れ現象に関係する可能性が高い力学的特性(主に雪の強度)を把握することが目的である。雪はざらめ雪を用いた。 主な知見として、「雪塊の強度は日数が経過するほど増加する。但し、水分を多く含むと増加傾向はなくなる」、「積み上げ日が異なる2つの雪層の境界面のせん断強度は、境界面にかかる加圧力が小さいと日数経過による変化がないが、加圧力が大きいと日数経過により増加する」ことが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義については、雪層の崩れ現象に関して雪崩(なだれ)に関する研究が多数行われているが、それらの研究で対象とする雪層は自然に降り積もった雪である。それに対して、本研究で対象としている雪堤の雪は、路上の積雪を除雪機で積み上げたものと自然積雪の複層構造になっているため、自然に降り積もった雪とは構造・性状が異なるとともに、不純物を多く混入している点も異なる。これにより力学的特性も両者で大きく異なると考えられる。 社会的意義については、本研究の最終目的は交通事故等の被害を招く雪堤の崩れを防止することであり、今回の成果をさらに発展させればその目的を達成できる。
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