研究課題/領域番号 |
19K04988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26010:金属材料物性関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
圓谷 貴夫 熊本大学, 先進マグネシウム国際研究センター, 准教授 (00619869)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | マグネシウム合金 / LPSO / 原子空孔 / Convex Hull / 電子状態 / 第一原理計算 / 形状記憶合金 / マルテンサイト変態 / 仕事関数 / ガルバニック腐食 / SKPFM / 表面スラブ構造 / 溶質原子 / LPSO構造 / 相安定性 / 凸包 / 化学結合 / 長周期積層構造 / 溶質元素 / 格子欠陥 / マルテンサイト / 構造材料 / フォノン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では, 次世代の自動車用薄板および航空機の軽量化にむけて重要な材料である高マンガン鋼および長周期積層(LPSO) 構造を有する高強度マグネシウム合金を舞台に, 第一原理電子状態計算手法を主たるアプローチとして, 部分転位・積層欠陥を含む合金系の相安定性の起源を解明することを目的とする. 部分転位・積層欠陥を含む構造を安定化させる原因(鍵となるパラメータ)が何であるのかを 物性物理的な観点から解明することを目指す.
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研究成果の概要 |
輸送機器の軽量化にむけて重要な材料である高マンガン鋼および長周期積層(LPSO) 構造を有する高強度マグネシウム合金を舞台に, 第一原理計算手法を主たるアプローチとして, 部分転位・積層欠陥を含む合金系の相安定性の起源を解明することを目的に研究を進めた。我々はFe-Mn-Si合金の繰り返し引張圧縮変形後に観察されたLPSOに類似した構造相について、未知構造探索を実施し、反強磁性秩序をもつ6H2構造が最もエネルギー的にhcp構造に近いことを見出した。さらにLPSO構造中にZn原子空孔を導入し,凸包(Convex Hull)を求めることでMg-Zn-Y合金系におけるZn原子の役割を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子顕微鏡やアトムプローブを用いて複雑な組織や面・点欠陥が介在した材料系における電子相や界面での原子の振る舞いが直接観察できるようになっており, 本研究で得られた原子空孔の安定性といった準安定状態に関する情報と実験結果を対応させることで材料特性の発現の素過程を演繹できる可能性が格段に高まっている。今後、本研究で予測された準安定構造に対する弾性係数や積層欠陥エネルギーに関する第一原理計算を実施することで、結晶塑性FEM等のマクロな計算手法との連携を可能にし、スケール間連携による力学特性の素過程の解明に迫っていきたい。
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