研究課題/領域番号 |
19K05000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
宮嶋 尚哉 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (20345698)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 水熱処理 / セルロース / ポーラスカーボン / モルフォロジー制御 / ヨウ素 / 水熱処置 / 構造制御 / モルフォロジー / 多孔質 / ハードカーボン |
研究開始時の研究の概要 |
蓄電デバイスのエネルギー貯蔵能の向上のため,高精密なナノ空間を有する新規材料が期待されている。本研究では,ハードカーボンのナノ空間とバルク形態のモルフォロジーを同時に精密制御しうる革新的なポーラスカーボンの製造方法を確立することを目的とする。具体的には,アルカリ金属種を含む炭素原料に対して,バルク形態の改質処理の1つである水熱処理を活用することで均質な球状形態をカーボン前駆体に付与し,その後,単純な焼成処理を行うことでアルカリ塩の触媒効果によってカーボン内へのナノ空間の構築・制御を試みる。合わせて,種々のエネルギーデバイス用途を想定した材料設計の最適化及び実用化試験を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では,異種金属種を含む原料有機物に2つの熱改質(水熱処理と炭素化)を行い,炭素体のナノ空間とバルクの両モルフォロジーを一体的かつ高度に制御した多孔性ハードカーボンの合成方法を提案した。水熱処理を適用することで,出発原料の構造特性を生かした多孔性の球状炭素体の誘導が可能となった。また,本法をバイオマス資源の改質用途だけでなく産業廃棄物の材料用途にも展開することで,カーボンニュートラルに資する新たなものづくりの可能性を提示できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は,水熱処理の利点を最大限生かしながらナノ空間とバルク形態の一体制御に取り組んだものであり,エネルギー貯蔵用の基盤材料の低コスト化および高品質化を図ることができる。安価なセルロース系原料の他,産業廃棄物を炭素源することで,その含有炭素をほぼ固定炭素(炭)として取り出し,同時に多孔性を付与することができるため,材料用途の分野が広がるだけでなく,カーボンニュートラルに貢献できる合成法と言える。
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