研究課題/領域番号 |
19K05003
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
中村 浩一 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (20284317)
|
研究分担者 |
犬飼 宗弘 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (60537124)
森賀 俊広 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (90239640)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 超イオン電導体 / 電極材料 / 固体電解質材料 / NMR / 電気伝導 / イオン伝導 / Liイオン拡散 / 電気伝導度 / 輸率 / チタン酸リチウム / チタン酸ナトリウム / 鉄リン酸リチウム / ミリング / 電気伝導機構 / ポーラロン伝導 |
研究開始時の研究の概要 |
近年重要性を増すイオン2次電池においてイオン拡散は伝導特性において重要であるが、基本的なイオンと電子/ポーラロン伝導の相関や発現機構など未だ十分理解されていない。本研究では、電極材料中のイオン/ポーラロンの拡散挙動と局所構造の関係を明らかにし、電極材料の伝導特性の向上を目指したマルチキャリア拡散の制御に取り組む。主にLi+/Na+イオン2次電池材料となり得る層状酸化物の核磁気共鳴法による緩和測定、結晶構造、電気伝導、輸率による議論を中心に、(1)イオン/ポーラロンの異種キャリア伝導の理解、(2)格子ひずみ・空孔に起因するイオン伝導の発現に取り組む。
|
研究成果の概要 |
イオン2次電池電極材料は最近の再生可能エネルギーの急速な社会へのひろがりから一層重要性を増しており、その次世代材料開発は喫緊の課題となっている。酸化物においてイオン伝導、電子・ポーラロン伝導は独立に議論されることが多いが、電極材料ではイオン伝導と電子伝導性が同時に必要でその挙動の理解が重要である。 本研究では、層状構造酸化物であるチタン酸リチウム(LTO)、チタン酸ナトリウム(NTO)、およびトンネル構造をもつオリビン型鉄リン酸リチウム(LFP)のミリングおよび酸素欠陥導入を行うことで、イオン/ポーラロン伝導のもとでの結晶構造の局所変化、輸送特性についての知見を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在注目されているリチウムイオン2次電池であるが、その構成要素であるリチウムを含む各種の遷移金属酸化物における電子やイオンによる電気伝導挙動の理解は、直接的に電池性能に影響を及ぼすために、次世代材料開発などにおいてだけでなく固体物性上も非常に重要である。特に、電極材料ではイオン伝導が主であるが、最近報告されるように電子・ポーラロン伝導などの複数の電荷キャリアーとの関係の中で、イオン運動がどのような振る舞いをするのか、よく理解されていない。本研究により複数の電荷キャリアーが存在する中でのイオン運動について知見を得ることで、酸化物中の電気伝導挙動の理解に寄与することができる。
|