研究課題/領域番号 |
19K05004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
植田 和茂 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (70302982)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 蛍光体 / 酸化物 / 希土類イオン / ペロブスカイト / エネルギー移動 / 発光 / 酸化物蛍光体 / サイト別添加 / サイト別発光 / セリウム / テルビウム / 希土類添加 / ペロブスカイト構造 / Bサイト置換 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、最近見出したA・B各サイトに発光中心を選択添加できる単純ペロブスカイト型酸化物蛍光体を用い、各サイトからの発光特性を正確に分離しながら整理・理解する。 実際の選択添加では添加サイトの分離は完全ではないため、一部の添加イオンはアンチサイトに添加される。そのため、励起波長によっては両者の混合した蛍光が観察されるため、まずはピーク分離を行い、各サイトの発光を明らかにする。その後、希土類イオンを単独添加または共添加した場合の発光を調査して、各サイト間でのエネルギー移動を解析し、各サイト間でのエネルギー移動を利用した新規蛍光体の開発を試みる。
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研究成果の概要 |
ペロブスカイト型酸化物ABO3中に希土類イオンを添加した場合、大きな希土類イオンがBサイトを占有する例は多くないが、LaScO3中ではBサイトも置換することを以前の研究で発見した。しかし、Bサイトからの発光特性はほぼわかっていないため、本研究では、占有サイトが限定されるダブルペロブスカイト構造でTb3+やEu3+のサイト別発光を明らかにした。また、LaLuO3を母体に選び、Tb3+やEu3+をAまたはBサイトへ選択添加し、それらのサイトに依存した発光特性を明らかにした。更に、Ce3+をAサイト、Tb3+をAまたはBサイトに共添加して、A-A間またはA-B間のエネルギー移動による発光を実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ペロブスカイト型酸化物のAサイトに希土類イオンを添加した蛍光体の研究例は数多く存在するため、新しい蛍光体を開発するためには、Bサイトへの添加やエネルギー移動との組み合わせが不可欠である。しかし、それらについては現在ほとんどわかっていない。本研究では、単純ペロブスカイト型酸化物やダブルペロブスカイト型酸化物において、希土類イオンをAまたはBサイトにサイト別に添加して、その発光特性を初めて解明した。さらに、単純なサイト別発光だけでなく、共添加によるエネルギー移動を使ったサイト別発光が起こることを実証し、今後の新規蛍光体の可能性を示唆した。
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