研究課題/領域番号 |
19K05007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
友野 和哲 関東学院大学, 理工学部, 准教授 (40516449)
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研究分担者 |
隅本 倫徳 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (40414007)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 層状化合物 / 層間金属錯体 / 光電流 / キャパシタ / イオン電池 / 挿入脱離機構 / 挿入脱離機構の解明 / キャパシタ材料 / 金属錯体 / イオンの挿入脱離 |
研究開始時の研究の概要 |
可逆な酸化還元により駆動するレドックスキャパシタ材料である層状MnO2の層間に酸化還元活性な金属錯体を挿入することで,比容量が増加(3-5倍)することを初めて見出した。さらに,光電流(2-9倍)も波長依存性を示した。 本研究課題の目的は,金属錯体(Co,Fe,Ru系)/層状MnO2薄膜を作製し,①竹炭との複合化により大容量化と光電変換の高効率化の達成,②比容量等の電気化学性能を左右するイオンの挿入・脱離機構を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
Co系錯体と長鎖アルキル基を有する4級アンモニウムイオンを層間イオンとする層状MnO2薄膜を作製して電気化学評価を行った。積層順を変更することでキャパシタンス向上に寄与している層間金属錯体の脱離が抑制され,高い安定性と高いキャパシタンスを示した.さらに,得られた薄膜に光を照射することで,初期キャパシタンス(757.9 F/g)は5倍程度向上した。最適化した膜の電気化学特性を、層間イオンのアルキル鎖長と電解液のMV濃度を系統的に変化させて測定した。その結果、光照射とMV添加により静電容量の向上に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
層間に金属錯体を有する層状マンガン酸化物が高い比容量をもつこと,そのメカニズムを明らかにするには今後もさらなる研究が必要となるが,本研究により層間金属錯体の脱離抑制方法を明らかにしたことは学術的意義が高いといえる。また,光照射や電子伝達物質の操作を加えることで,非常に高い比容量と安定性を達成することができた。マンガン酸化物の電気二重層キャパシタとしての理論値の72%に達しており社会的意義も高い。今後は,本系のキャパシタと電池の両方の側面から詳細な電子伝達メカニズムを電気化学・分光分析を通して明らかにする。
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