研究課題/領域番号 |
19K05033
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岡田 達也 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (20281165)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | フェムト秒レーザー / ダイヤモンド / イオン注入 / ダイヤモンド単結晶 / 透過電子顕微鏡 / レーザー照射誘起改質 / ホウ素イオン注入 / 2次イオン質量分析 / 表面改質 |
研究開始時の研究の概要 |
特殊な環境下でも動作する頑丈な半導体をダイヤモンドを用いて作製するには,イオン注入により局所ドーピングを行うことが必要不可欠であるが,極めて困難であることが知られている。本研究においては,ダイヤモンド表面にフェムト秒レーザー照射を行い,表面直下にひずみ層を導入して,イオンが受け入れられやすい状態を作り出した後にイオン注入を行うことにより,従来よりもイオン注入を容易化する技術の可能性を探る。
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研究成果の概要 |
ダイヤモンド表面にフェムト秒レーザーを照射し改質を導入した後に,高温(600℃)および室温でホウ素イオン(B+)注入を行った。ダイヤモンド表面から深さ方向のB+分布を二次イオン質量分析(SIMS)測定した。フェムト秒レーザー照射を行っていない非照射部でのB+濃度と比べて,照射部でのB+濃度は高くなっており,室温注入での濃度比は最大で6倍,高温注入での濃度比は最大で10倍に達していた。フェムト秒レーザー照射による改質部には高濃度の点欠陥が含まれていると考えられており,それらの点欠陥がイオン注入容易化に寄与していると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ダイヤモンドは適切な不純物元素をドーピングすることにより半導体として振る舞う。ダイヤモンド半導体は特に,高温や放射線環境において正常に作動する半導体素子として期待されている。反面,イオン注入を用いてダイヤモンドに局所的ドーピングを行うと,アモルファス化が起こることが問題となっている。本研究の成果は,ダイヤモンド表面にフェムト秒レーザー照射を行って改質を導入し,その後にイオン注入を行えば,アモルファス化を起こさずに高濃度のイオン注入を行えることを示したものであり,ダイヤモンド半導体素子の実用化に向けて意義のある成果が得られたと考えている。
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