研究課題/領域番号 |
19K05052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
小玉 展宏 秋田大学, 名誉教授, 名誉教授 (90282152)
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研究分担者 |
河野 直樹 秋田大学, 理工学研究科, 講師 (60800886)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 自己束縛励起子 / 低次元性物質 / 構造変調 / 高エネルギー光 / 波長変換 / オキソアニオン化合物 / ホウ酸塩 / アルミン酸ケイ酸塩 / 2次元励起子 / 高エネルギー光励起発光 / アルミン酸塩 / ケイ酸塩 / 真空紫外分光 / 2次元励起子 / 組成的不規則性 / 層内閉じ込め / 複合アニオン化合物 / 励起子 / 変調構造 / 2次元系 / 発光 / 複合イオン化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
EUV(極端紫外:10~100nm)-VUV(真空紫外:100-200nm)域の高エネルギー光励起発光材料は、 医学診断、半導体検査、基礎科学分野に用途が拡大している。 本研究では、2次元系層状や超構造を有する複合イオン結晶のEUV-VUV光によるホスト励起で、自己束縛励起子からの発光増強とそれに対する結晶の持つ2次元効果及び構造変調効果を明らかにする。自己束縛励起子からCe3+へのエネルギー移動による紫外/可視発光(励起子増感)と発光短寿命化を実現し、EUV-VUV光の高速・高時間分解能の波長変換結晶を創製する。これを利用し広帯域高エネルギー光検出器の開発を目指す
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研究成果の概要 |
(1)ホウ酸塩基をもつ層状・非層状の9つのオルトホウ酸塩結晶の自己束縛励起子(STE)発光特性の構造相関を調べた。STE発光強度変化は2次元性の大きさと一致し、STEの2次元効果によることを明らかにした。層状複合アニオンホウ酸結晶では構造2次元性とSTEの閉じ込めによる発光の増大を示唆した。 (2)層状メリライト鉱物(ゲーレナイト、オケルマナイト)結晶群についてSTE発光特性の構造相関を調べた。STE発光は、構造2次元性が大きいほど強くなる、また2次元整合構造変調の振幅に影響を受ける。オケルマナイトでは、STEの強度は2次元性よりも不整合構造変調の振幅の増大に起因するという違いを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、オキソアニオン(BO33-, PO43-, AlO45-, SiO44-)から成る層状や超構造(構造変調)複合イオン化合物について、EUV-VUVの広帯域の高エネルギー光によるホスト励起で、結晶のオキソアニオン層の2次元効果と構造変調に起因するアニオン由来の分子性自己束縛励起子の生成と発光強度の増強させるという新しい提案である。 本研究では、自己束縛励起子という物質固有の性質と構造次元性や変調に関する基礎的知見が得られ、機能材料開発に次元や変調制御という指導原理となり得る。得た知見から高エネルギー光の波長変換結晶創製とこれを利用した高エネルギー光検出器の開発に応用できる。
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