研究課題/領域番号 |
19K05061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
陳 中春 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (00282111)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | チタン / 積層造形 / 酸素 / 固溶強化 / 強度 / 人工股関節 / インプラント / 生体適合性 / 高強度 |
研究開始時の研究の概要 |
金属3Dプリンタを用い、汎用のTi-6Al-4V合金に匹敵する高強度チタン合金の創製とその強化メカニズムの解明、および次世代人工股関節用チタン合金の多孔質層と緻密体の一体造形プロセスの構築を目指す。本研究では、新しいチタン合金造形体の密度、結晶相、微視組織、集合組織および機械的性質・生体適合性に及ぼす積層造形条件等の影響や強化メカニズムを明らかにする。粉末の3D積層造形技術を用いて高強度かつ優れた生体適合性を有する次世代カスタムメイド人工股関節用基盤材料の作製プロセスを構築するとともに、積層造形における組織制御の指針を確立する。
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研究成果の概要 |
チタン粉末と微量の酸化物粉末からなる混合物を出発原料として用い、金属3Dプリンタを用いて積層造形を行い、作製した試料の組織と力学特性に及ぼす酸化物添加の影響を調べた。造形中に酸化物の分解により形成した酸素などの原子のチタンへの固溶強化および造形時の急速凝固による組織の微細化によって、造形試料の強度や硬さが大幅に向上し、Ti-6Al-4V合金を凌駕する値が得られた。また、積層造形で形成した特異な組織形態が高延性化にも寄与し、高強度と高延性の両立を実現することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
チタンに酸素を添加すると、強度の向上が知られているが、延性の著しい低下を招く。本研究では、金属3Dプリンタを駆使して高強度・高延性かつ優れた生体適合性を有する高酸素チタン合金の作製が可能となった。これにより、次世代カスタムメイドインプラント等医用分野のみならず、将来、航空機や自動車部品にもTi-6Al-4V合金の代替材料としての応用が可能であり、実用的にも大きな波及効果が期待される。
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