研究課題/領域番号 |
19K05090
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
阿部 良夫 北見工業大学, 工学部, 教授 (20261399)
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研究分担者 |
川村 みどり 北見工業大学, 工学部, 教授 (70261401)
金 敬鎬 北見工業大学, 工学部, 教授 (70608471)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 水蒸気スパッタ法 / 基板冷却 / 高速成膜 / 酸化物薄膜 / 水酸化物薄膜 / 金属ターゲットモード / 水酸化物 / Ni(OH)2 / エージング処理 / 熱処理 / 熱分解 / β-Ni(OH)2 / プロトン伝道性 / プロトン伝導性 / スパッタ / 薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、水蒸気を反応ガスに用いた新規な反応性スパッタ成膜技術を開発する。本手法では、基板表面とターゲット表面の状態をそれぞれ独立に最適制御することが可能となり、従来のスパッタ法では困難であった幅広い組成領域で高速成膜を実現する。また、本手法を用いて各種酸化物薄膜を作製し、その適用性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
反応ガスとして水蒸気を用い、液体窒素トラップによりチャンバ内の過剰な水蒸気を吸着除去する新規なスパッタ装置を作製した。水蒸気は、基板、あるいはターゲット表面に噴射することで、基板とターゲットの表面状態を独立に制御した。本スパッタ装置を用いて、酸化クロム薄膜、水酸化ニッケル薄膜、水和酸化タンタル薄膜を高速成膜することに成功した。この成膜速度上昇の理由は、金属ターゲットモードを維持した状態で酸化物薄膜が生成したためである。 また、基板温度を室温以下に冷却することで、Ni(OH)2薄膜の生成とTa205・nH2O薄膜のイオン伝導性向上を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スパッタ法は、高品質な薄膜作製技術として、電気電子、光学、機械など広い分野で利用されているが、真空装置を必要とするため製造コストが高いという課題がある。そこで、本研究では、水蒸気を反応ガスに用いた新規なスパッタ装置を作製し、酸化物薄膜の高速成膜を実現した。また、スパッタ法では作製が難しかった水酸化物薄膜の作製と高プロトン伝導性の水和酸化物薄膜の作製にも成功した。これらの結果は、製造コストの低減という実用的成果とともに、熱分解しやすく不安定な材料にもスパッタ成膜技術を適用するための学術的な意義も大きい。
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