研究課題/領域番号 |
19K05099
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
上森 武 岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (70335701)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 有限要素法 / 弾塑性力学 / 結晶塑性理論 / 巨視的塑性理論 / 集合組織 / 塑性異方性 / スプリングバック / 変形集合組織 / 結晶塑性 / マクロCAE / プレス成形 |
研究開始時の研究の概要 |
超高張力鋼板やアルミニウム合金板など,金属板材に発生する残留応力とそれに起因するスプリングバック(弾性回復)変形に悩まされているプレス成形過程において,結晶塑性理論に基づいた高精度逐次計算するマクロCAEシステムの構築により,その問題を解消する.さらに,実験検証を行うことで,本システムの妥当性・有用性を示す.
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研究成果の概要 |
本研究では,Taylor理論に基づいた結晶塑性解析の結果を考慮可能な巨視的塑性理論に必要な降伏関数の提案を行った.この提案はFEM解析においてメゾ領域からマクロ領域への変形をスムーズに橋渡しすることが可能な枠組みを示している.本理論を使用した解析も実行した.アルミニウム合金を対象に85%圧下における変形集合組織の予測とその後の降伏曲面の計算を行った.変形集合組織を考慮した降伏曲面については,von Misesの降伏関数とは異なり,初期塑性異方性を有する形状になった.今後は他材料においても同様の検討を行い,本解析手法の有用性について継続して検討する予定である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結晶塑性理論の昨今の研究では,材料パラメータの決定をより困難にする更に微視的な因子の導入(設定が困難な多くの材料パラメータを使用した複雑な構成方程式の提案)が主に行われてきた.結晶塑性理論研究のほとんどが盲目的にTaylorモデルとPan-Rice型実験式をもとにした複雑な材料構成式の提案による材料パラメータ数の増大が試みられているだけであり,精度改善に関する抜本的な改善はここ数年試みられていない.そこで,上記枠組みではない根本的な結晶塑性理論の改善とそれをマクロ塑性に適用可能な高速計算が可能な枠組みを提示した.
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