研究課題/領域番号 |
19K05102
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
大場 洋次郎 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究副主幹 (60566793)
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研究分担者 |
戸高 義一 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50345956)
篠原 武尚 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, 研究主幹 (90425629)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 中性子 / ミクロ組織 / 中性子イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、マルチスケール中性子イメージング法を用いた非破壊測定により、 熱処理による鉄鋼中のミクロ組織の形成メカニズムを明らかにすることを目的とする。従来の鉄鋼研究では、評価手法の制限により、結晶粒組織のみ、析出物のみといったシングルスケールの解析と議論が行われ、このことが本質的にマルチスケールの構造を持つミクロ組織の形成メカニズムの解明を妨げていた。これに対して本研究では、これらの広い空間スケールを一挙に測定し、ありのままのミクロ組織を可視化することによって、その総合的な形成メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、鉄鋼中のミクロ組織の形成過程の解明を目的として、マルチスケール中性子イメージング法を用いた非破壊観察手法の開発を進めてきた。まず、中性子透過率スペクトルの解析手法を高度化し、鉄鋼母相とナノ析出物を同時に、マルチスケールに観測することを可能にした。これを鉄鋼材料の解析に適用し、加工・熱処理によるミクロ組織の変化を捉え、その形成メカニズムに迫ることに成功した。また、赤外加熱炉を導入し、加熱中のミクロ組織変化のその場測定を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鉄鋼材料の力学特性は、結晶粒、析出物、欠陥等によって構成されるミクロ組織によって大きく影響を受ける。しかしながら、ミクロ組織は、様々なスケールの構造が入り混じった複雑な構成を持つため、その精密な評価が課題であった。本研究は、マルチスケール中性子イメージング法を活用することにより、ミクロ組織の全貌を観察することを可能にした。これにより、ミクロ組織の形成メカニズムの解明が促進され、ミクロ組織の精密な制御に基づく高性能材料の開発へと波及することが期待される。
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