研究課題/領域番号 |
19K05128
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
|
研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
野村 幹弘 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50308194)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | MFIゼオライト膜 / トリフルオロプロピルトリメトキシシラン / 後処理 / 二酸化炭素 / メタン / MORゼオライト膜 / 3-アミノプロピルトリメトキシシラン / 親水性 / 疎水性 / ゼオライト膜 / 二酸化炭素透過 / アルコキシド |
研究開始時の研究の概要 |
二酸化炭素分離技術のため、FAUやMORなど大きな細孔をもつゼオライト膜の開発を進める。そのため、カゴ状シルセスキオキサン(POSS)などの合成技術をベースとした高度な後処理を開発する。POSSは、合成条件を最適化することで、ゼオライトの4員環、5員環と類似しているSi-O-Si結合の4員環や5員環などを選択的に形成することができる。そのため、4員環をもつ合成途中のPOSS構造の場合、ゼオライトの4員環部分のみに有機置換基を導入可能となると思われる。さらに、有機置換基をもつ4員環、5員環中間体はFAUやMORの細孔より大きく、ゼオライト膜表面のみの処理が行える。
|
研究成果の概要 |
後処理によるMFIゼオライト膜の二酸化炭素/炭化水素透過率比の向上を検討した。処理前の単成分ガス透過による細孔径評価では、0.56nmとMFIゼオライトの細孔である0.55nmと同レベルであった。処理濃度を0. 2M/Lと固定して、3, 3, 3-トリフルオロプロピルトリメトキシシラン (TFPrTMOS)処理を行った。CO2/CH4透過率比1.34から16.0へ大きく向上した。処理後の膜の細孔径を、単成分ガス透過試験で評価した。TFPrTMOS処理後は0.498nmであった。TFPrTMOSのテトラフルオロ基のサイズが大きいため、二酸化炭素選択透過性が改善した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二酸化炭素分離技術は、2050年カーボンニュートラル社会の実現のために、必須の技術である。分離膜は連続操作が可能であり、分離エネルギーも非常に低い。そのため、高い選択性をもつ膜の開発は社会的意義も十分である。そこで、ここでは分子と同レベルの細孔径をもつゼオライト膜に注目した。ゼオライトは200種類以上の構造が報告されているが、分離膜として検討されているゼオライト種は多くない。ただし、新規なゼオライト種での膜開発は容易ではない。本研究では、ゼオライト膜の後処理により、もとのゼオライト膜にはなかった二酸化炭素分離特性を付与する。この様な研究は報告されておらず、学術的な新規性も高い。
|