研究課題/領域番号 |
19K05130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
児玉 大輔 日本大学, 工学部, 准教授 (50307807)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | イオン液体 / 二酸化炭素 / 炭化水素 / 選択性 / 溶解度 |
研究開始時の研究の概要 |
地球温暖化対策技術の一つとして、二酸化炭素を分離回収し、地中に隔離貯留するCCS技術の開発が進められているが、現状の技術では、吸収液再生時におけるエネルギー消費が著しい。一方、天然ガス採掘の井戸元で炭化水素を分離回収する際、不要な二酸化炭素と同時に、天然ガス液中のエタンやプロパン、イソブタンなどの大半が回収され、分離も困難である。本研究では、新規ガス吸収液(プロトン性イオン液体)の二酸化炭素及び炭化水素の溶解メカニズムや選択性を解明するとともに、平衡物性・輸送物性・熱物性との関連性を解明する。また、プロトン性イオン液体を利用した二酸化炭素/炭化水素分離回収プロセスの実現を目指す。
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研究成果の概要 |
プロトン性イオン液体を新たに合成し、二酸化炭素と炭化水素との選択性について検討した結果、メタンについては商用運転中の物理吸収液よりも高い選択性を示したが、二酸化炭素とエタンやエチレンとの選択性は改善の余地が残った。得られた一連の精密な測定データに基づき、二酸化炭素分離回収プロセスの経済性を評価した結果、一般的なアミン水溶液を使用した従来プロセスと比較し、10%ほど熱負荷を低減できることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2050年までのカーボンニュートラル実現には新たな技術の開発が必要であり、国内外で精力的に研究が進められている。現在、イオン液体を利用した二酸化炭素の分離回収プロセスは稼働していないが、本研究で開発されたプロトン性イオン液体は、高い二酸化炭素とメタンとの選択性を示す一方で、従来プロセスよりも低い運転コストになる可能性があり、有望なガス吸収溶媒であることが示唆された。
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