研究課題/領域番号 |
19K05146
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
吉田 曉弘 弘前大学, 地域戦略研究所, 准教授 (30514434)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | アンモニア合成 / 有機―無機複合材料 / 貴金属フリー触媒 / 共役系高分子材料 / 有機ー無機ハイブリット触媒 / 金属水素化物 / 共役系高分子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、地球人口を支える極めて重要な物質であるアンモニアの省エネルギー・小型設備での合成に適した新たな触媒材料の開発を行う。申請者らは水素化リチウムと共役系高分子材料からなる有機-無機複合体が本反応に活性を示すことを見いだしているが、その活性は未だに実用化には遠く及ばない。そこで、初年度はi)本材料によるアンモニア合成の最適反応条件の検討を行い、続く2年間でii)金属水素化物と共役系高分子材料の材料探索を行う。具体的には、今まで検討されてこなかった元素添加や様々なポリマーの適用による活性の向上を目指す。
|
研究成果の概要 |
申請者らが開発中の水素化リチウムと共役系高分子材料の複合体は、温和な条件でアンモニアを合成する触媒になることが期待される。初年度の取り組みにより、水素化リチウムとポリ(p-フェニレン)からなる複合体が窒素と水素からのアンモニア合成活性を示すことを明らかとし、さらに二年度目の検討により、本複合体にTiやCoといった遷移金属を添加することで活性が10-100倍に向上することを明らかとした。三年度目は、1000 m2/g程度の極めて高い表面積を有する共役系高分子を用いた触媒を合成することで、更なる高活性化について検討を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者らが開発中の水素化リチウムと共役系高分子材料の複合体は、温和な条件で窒素を活性化できる活性なリチウム種を生成するため、地球人口を支える重要な物質であるアンモニアの合成における消費エネルギーを削減可能な新たな触媒として期待される。窒素の活性化は、触媒反応の中でも最も難易度の高いものとされており、これを有機-無機複合体という新たな触媒材料で実現することは学術的に高い意義を有している。さらに高活性触媒の開発が成功裏に進捗することで、現在は大型プラントでしか生産できないアンモニアを、再エネを活用した地域の分散型のプラントで生産することができ、地域活性化や食料自給率の向上につながり得る技術である。
|