研究課題/領域番号 |
19K05152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
石田 玉青 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (90444942)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 金ナノ粒子 / 強い金属ー担体相互作用 / ソフトルイス酸 / 金ナノ粒子触媒 / SMSI / ハイドロキシアパタイト / 層状複水酸化物 / アルケンの異性化 / 触媒・化学プロセス / ナノ材料 / 合成化学 |
研究開始時の研究の概要 |
酸化物担体もしくはハイドロキシアパタイト(HAP)上に強い金属―担体相互作用(strong metal-supoprt interaction, SMSI)を利用して、金ナノ粒子表面に金属酸化物層もしくはHAP層を形成させることで、金ナノ粒子の電子的な性質を制御し、従来の担持金ナノ粒子触媒よりもカチオン性の高い金触媒を開発する。酸化亜鉛やHAPに担持した金ナノ粒子触媒は、酸化的雰囲気で熱処理するとSMSIを形成し金ナノ粒子のカチオン性が高くなることに着目し、カチオン性の金サイトが反応点となるアルケンの異性化や芳香族C-H結合の直接官能基化を固体金触媒で行う。
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研究成果の概要 |
置換ハイドロキシアパタイト(HAP)担持金触媒を酸化的雰囲気下熱処理し、HAPが金表面を被覆する部分的な強い金属―担体相互作用(SMSI)を発現させた。得られた触媒は、SMSIを持たない試料よりも、金のカチオン性が増大した。アルケンの活性化反応を行うと、SMSIありのAu/HAPが、金の粒子径には変化がないにも関わらず、SMSIなしのAu/HAPよりも高い触媒活性を発現することを見出した。 また、層状複水酸化物(LDH)単層ナノシートで金表面を被覆後、LDHを複合酸化物に変換することで、金表面を酸化物で修飾した。得られた触媒は、被覆前よりもCO酸化活性が大幅に向上することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金触媒はパラジウムや白金触媒とは異なる触媒特性を示すなど、興味深い特徴を有するが、凝集しやすいなどの問題点がある。SMSIで金表面を一部被覆すると、熱安定性や触媒の耐久性は向上する一方で、初期活性は低下する傾向にあった。本研究では、SMSIによって増大する金のカチオン性を利用することで、触媒の耐久性と同時に触媒活性の向上が図れることを見出した。この知見は、金触媒の実用化に展開する上で有益である。
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