研究課題/領域番号 |
19K05155
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 埼玉工業大学 |
研究代表者 |
有谷 博文 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (40303929)
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研究分担者 |
田中 庸裕 京都大学, 工学研究科, 教授 (70201621)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | メタン脱水素芳香族化 / Mo/H-MFI触媒 / 炭化モリブデン活性種 / Mo L殻XANES / メタン芳香族化 / V共修飾 / 失活抑制 / Mo/H-MFI / メタン芳香族化触媒 / 二元機能 |
研究開始時の研究の概要 |
天然ガスの直接石油資源化を目的とした,Mo修飾H-MFIを基盤とするメタン脱水素芳香族化触媒の設計において,高活性化と高耐久化を同時に達成させることを主眼とする。H-MFI系担体構造中の細孔内と外表面の各活性点を各々に制御し、細孔内活性種を生かしつつ細孔外酸点での失活抑制を行う。同時に,Mo活性種の反応経時過炭化からの活性低下を抑制するため第二成分微量添加による構造制御により,外表面炭化Mo複合体種と近傍の強酸点を部分メタロシリケート化により失活抑制を図る。これらにより,MFIのへ部分格子置換・Mo活性種の二元機能制御による高活性・高耐久化触媒の設計とその活性因子の解明を進める。
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研究成果の概要 |
メタン脱水素芳香族化触媒の高活性・高耐久化を目指した二元活性種複合制御として、H-MFI上のMoへのV共修飾による炭化物活性種の高活性化、並びにH-MFI上の強酸点に起因するの炭素析出の抑制としてGa格子置換による部分メタロシリケート化MFI担体を導入した。その結果、修飾MoへのV共修飾(Mo/V=10-40)はMo炭化物活性種のα相形成を抑制した過炭化状態を形成し失活抑制効果を示すこと、およびH-MFI担体への部分Ga骨格置換(Al/Ga=100)は炭素析出効果を示したことから、これらの協奏的効果により失活抑制されたメタン脱水素芳香族化触媒の高活性・高耐久化に寄与することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然ガスからの直接資源化プロセスの高活性化・高耐久化は、近年とくに問題が顕在化する石油枯渇と価格高騰に対する技術的問題解決のみならず、LNG資源化とそこで要求されるエネルギー低減に極めて有効であることが強調される。本研究で目指す、Mo/H-MFI触媒の実用化までの難関と位置づけられる課題の克服は、化学的安定なメタンの高転化と、ベンゼン等への直接転換プロセスで不可避となっている炭素析出による触媒失活の抑制を同時に克服する目的であることから、本研究成果が今後の実用化への促進に直結することが期待できる。同時に、炭素析出と並行したMo活性種の活性低下要因の検討が失活抑制の具体策となることも期待される。
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