研究課題/領域番号 |
19K05158
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 神戸市立工業高等専門学校 |
研究代表者 |
久貝 潤一郎 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80617134)
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研究分担者 |
清野 智史 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (90432517)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 窒素ドープ炭素 / ナノ粒子 / 酸素還元 / メタノール酸化 / 金属-有機構造体 / 一酸化炭素酸化 / 官能基 / 保護剤 / 表面官能基 / 白金触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
炭素表面に存在する官能基とその上に担持される白金系ナノ粒子の構造と電子状態の相関を調べる。白金と炭素表面の相互作用を利用し、高担持量の白金を高分散化させるとともに酸素還元活性を高める。具体的には、ポリマーを熱処理することにより炭素担体を合成し、ポリマーの構造が熱処理後の炭素の構造や表面特性に与える影響を調べる。炭素担体の表面官能基が、その上に担持される白金の構造や電子状態、酸素還元活性に与える影響を調べ、触媒の高活性化に繋げる。白金上の特定の結晶面やサイトを一酸化炭素やカルボン酸等の吸着分子で被覆し、残ったサイトの酸素還元活性を測定する方法で、酸素の四電子還元に有効な白金サイトを明らかにする。
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研究成果の概要 |
種々の窒素ドープ炭素の調製法の中で金属-有機構造体(MOF)を経由して得られたものが最も高い空気極反応活性を持つことを示した。MOFの原料を混合してから溶媒に溶化した方が、先に溶媒に溶かした場合よりも、触媒活性の高い窒素ドープ炭素が得られることを見出した。炭素担体への窒素ドープによりこれに担持された白金系粒子の電子状態が変化することがわかった。担持白金粒子をMOFで被覆後焼成して窒素ドープ炭素にする方法より触媒活性を向上させることができた。また、白金系粒子を液相中で担体に高分散担持するために用いる保護剤の作用機構を水晶振動子微小天秤法によって明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
白金フリーの窒素ドープ炭素材料の調製法による酸素還元活性の違い、またこれらを白金系ナノ粒子触媒の担体として用いた場合の白金系粒子構造と触媒活性への寄与が明らかになった。炭素担体中の窒素と白金の間の電子的な相互作用の理解が深まり、燃料電池の両電極反応を促進する方策が得られた。これらはエネルギー変換の効率の向上に繋がる。また、ナノ粒子の液相合成時に添加する有機分子と白金表面の相互作用についても理解が深まり、より精密な材料の構造の制御に繋げられる。
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