研究課題/領域番号 |
19K05163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡野 憲司 大阪大学, 工学研究科, 助教 (40623335)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 進化分子工学 / コドン / 置換 / 欠失 / 挿入 / TypeIIS 制限酵素 / 塩基置換 / InDel |
研究開始時の研究の概要 |
酵素(タンパク質)をコードするDNAに突然変異を導入し、高機能変異体を選抜する進化分子工学は、酵素の機能改変のための強力な手法である。既往の突然変異導入法は主としてDNAの1塩基置換に基づき、変異のバラエティ・均質性に限りがあった。また、時として酵素の劇的な機能向上をもたらす、アミノ酸の挿入・欠失を引き起こすこともできない。本申請課題では、メタノールからの物質生産における重要酵素であるメタノールデヒドロゲナーゼをモデルに、DNAのランダムな位置に20種のアミノ酸に対応するコドンを等確率で置換・挿入・欠失可能な「Codon-based random mutagenesis法」の開発を行う。
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研究成果の概要 |
酵素遺伝子に突然変異を導入し、高機能変異体を選抜する進化分子工学は、酵素の機能改変のための強力な手法である。本研究では変異のバラエティの拡充を目指し、目的遺伝子の標的コドンに対して、コドンの欠失・置換・挿入が可能な手法の開発を行った。 まず、目的遺伝子を挿入したプラスミドを鋳型に、標的コドンの両末端にアダプター配列が付加するようインバースPCRを行った。アダプター配列は3種のTypeIIS制限酵素の認識配列を含み、使用する制限酵素の使い分けとセルフライゲーションにより、コドンの欠失・置換・挿入に成功した。また、本法を標的遺伝子の全コドンに適用し、変異酵素ライブラリーの作成にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バイオ市場はかつてない活況を呈しており、酵素や多数の酵素が協奏的に働く微生物細胞による物質生産も多分に漏れず、各国が技術開発に鎬を削っている。望みの機能を有する酵素の開発は、未だランダム変異に頼るところが大きいものの、エラープローンPCRに代表される既往の変異導入法は「変異体のバラエティ」と「発生頻度の均一性」に乏しい。したがって、変異体の解析数とラウンド数は自ずと増加し、多大な時間を有する。一方、本研究で開発した作成した変異酵素群は変異のバラエティに富み、同一の変異を含む確率は従来法より低い。従って、高機能な変異体を短時間で取得できるものと期待できる。
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