研究課題/領域番号 |
19K05176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 沖縄工業高等専門学校 |
研究代表者 |
伊東 昌章 沖縄工業高等専門学校, 生物資源工学科, 教授 (00395659)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 無細胞タンパク質合成系 / カイコ / 昆虫培養細胞 / 翻訳促進配列 / 昆虫 |
研究開始時の研究の概要 |
昆虫無細胞タンパク質合成系において、RNA二次構造予測と翻訳促進配列のスクリーニング・変異解析を通して、新たな翻訳促進配列を創造し、反応条件等を最適化することで、現状の8倍以上の合成量とする。創造した翻訳促進配列、最適な反応条件等をもとに、PCRのみで鋳型DNAを調製するプライマーを設計・利用し、鋳型DNA調製からタンパク質合成まですべての実験工程が遺伝子組換え実験に該当しない系を構築する。 これらを達成し、「昆虫抽出液を用いた高効率完全無細胞タンパク質合成系を構築」する。
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研究成果の概要 |
本研究では、まず、翻訳促進配列を検討し、カイコ無細胞タンパク質合成系における実験操作の効率化に成功し、完全無細胞タンパク質合成系を構築することができた。次に、合成量向上に向けて、カイコ幼虫後部絹糸腺由来抽出液調製条件の検討を行った。その結果、β-ガラクトシダーゼの合成を指標とした場合で、100μg/ml以上の合成能を有する抽出液の調製方法を確立した。また、その抽出液を用いたRNA精製の手間を省くLink法の最適キレート剤濃度を検討した。その結果、EDTA 0.5 mMにおいて最も合成量が高いことが明らかとなった。これらにより、カイコ無細胞タンパク質合成系における合成量の向上に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、試薬キットとして実用化されたが未だマイナーなタンパク質生産技術である昆虫無細胞系の合成効率および利便性の向上を図ることで「創薬研究・ポストゲノム研究に使われる技術」にすることを目的とした。 これまで申請者が開発してきた昆虫無細胞系は、カイコ幼虫や昆虫培養細胞が高いタンパク質合成能を有することに着目して研究をすすめ、昆虫を利用した科学技術革新を目指しており学術的に意義がある。また、この系は、動物由来の無細胞系の中で高い合成能を有しており、各種翻訳後修飾も哺乳動物と同様であることから極めて有用であり、利便性を高め、さらに合成量を高めたことの意義は大きい。
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