研究課題/領域番号 |
19K05183
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
工藤 聡 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (00334475)
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研究分担者 |
真船 文隆 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50262142)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 金属クラスター / 活性化エネルギー / 解離反応 / 赤外解離分光法 / 気相昇温脱離法 / 量子化学計算 / 大気汚染物質 / 環境浄化触媒 / 質量分析法 / 赤外分光 / 赤外分光法 / クラスター / 質量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
活性化エネルギー(反応の障壁)は化学反応の速度や生成物の割合を決める重要な要素のひとつである。化学反応がどのように進むのか理解し制御するためには、様々な反応の活性化エネルギーの高さを知ることが不可欠である。本研究では、触媒のモデルのひとつである金属クラスター(集合体)の表面に付着した分子が解離する際の活性化エネルギーを、実験的に見積るための方法を開発し、これを使って金属原子の種類による違いや他の金属原子を混ぜることが活性化エネルギーにどのような影響を与えるのかを調べる。これにより、自動車の排気ガス浄化に使われている触媒などの効率をさらに高めるためのヒントが得られることなどが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、気相分散した金属クラスター上での分子(一酸化窒素など)の解離反応の活性化エネルギーを測定するための装置の開発をおこなった。活性化エネルギーを求めるためには金属クラスターを加熱する必要がある。また、分子が解離したかを調べるためには、加熱したクラスターを冷却してプローブとなるアルゴン原子を付加する必要がある。これを実現するための装置を設計して既存の装置に組み込んだ。この装置を用いて金属クラスターに分子とアルゴンが付着した会合体の質量スペクトルを測定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属クラスターは触媒活性を持つことなどから注目されている。金属クラスター本来の活性を調べるためには気相分散させる必要があり従来の化学分析手法の適用には限界がある。そのためにクラスター上での分子の解離反応の活性化エネルギーの測定はおこなわれていなかった。本研究で開発した装置を用いることで、金属クラスター上での分子の解離反応の活性化エネルギーの測定が可能となる。活性化エネルギーがわかることで、組成を変えることなどによるクラスターの反応性の制御に対して指針が得られることが期待される。それにより、大気汚染物質である一酸化窒素などを効率よく分解できるクラスターなどが開発されることが期待される。
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