研究課題/領域番号 |
19K05188
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
谷口 昌宏 金沢工業大学, バイオ・化学部, 教授 (30250418)
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研究分担者 |
小野 慎 金沢工業大学, バイオ・化学部, 教授 (10214181)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | atom probe / field ion microscopy / surface analysis / chiral discrimination / mass spectroscopy / metal chelate / アトムプローブ / 光学異性 / 絶対配置 / 分子不斉 / 電界イオン顕微鏡 / トロイダル静電レンズ / 有機分子 / 質量分析 / キラリティ / ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
我々の手足に右、左の区別があるように、物質を構成する単位である分子にも右と左の区別があります。ただし、単独の分子に対して右・左を識別できる方法は非常に限られており、その実験データの解釈は直截ではありません。そこで本研究は分子を直接見て、それを部分的に分解して生じる断片の質量を測定する(質量分析)します。それによって、その分子の各部分の位置関係を判定し、右・左の違いを直に確かめることを目指します。
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研究成果の概要 |
Poschenrieder-アトムプローブ (Pos-AP)とは、電界イオン顕微鏡 (FIM) での試料先端の像観察と電界蒸発による質量分析 (AP) という基本機能に加え、FIM像を観察しながら同時にAP分析ができる手法である。本研究ではイオンを検出した時点でデフレクタによってFIM像をシフトしAPで分析していた領域のFIM像を取得できるようになった。これによってFIM-APの同時分析中に実際の分析領域のFIM像の変化を原子の脱離検出と同期して記録できるようになった。これと併せて、カーボンファイバー、高分子マトリックスを用いたAPによるキレート錯体の分析方法を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は表面での実空間、原子スケールでの構造情報(電界イオン顕微鏡)とイオン一個ずつの検出を行なう質量分析法(アトムプローブ)による化学種同定によって、分子不斉の決定を表面で行おうとするものである。この方法は分子スケール局所領域での検出能を必要とするために、イオンの検出効率を最大限かつ個数レベルで明確にする必要がある。 本研究で改良したFIM-APによって、脱離したイオンを実際に補足できたかどうかを個数レベルで構造情報と連動して捉えられうようになった。この知見は現在主流になりつつある3次元アトムプローブの基礎情報ともなるものである。
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