研究課題/領域番号 |
19K05196
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28020:ナノ構造物理関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上松 太郎 大阪大学, 工学研究科, 講師 (20598619)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 量子ドット蛍光体 / カドミウムフリー / 表面修飾 / ゾルーゲル法 / 金属誘起構造体(MOF) / 複合化 / 量子ドット / マトリクスへの包埋 / バンド端発光 / コア/シェル量子ドット / 金属有機構造体(MOF) / 硫化銀インジウム / 硫化ガリウム / 金属有機構造体(MOF) / コア/シェル構造 / エネルギー移動 / 光捕集アンテナ / コア/シェル / 量子ドットコロイド |
研究開始時の研究の概要 |
小さな半導体である量子ドットは、優れた蛍光体であり、色合いを重視する高価格帯の液晶ディスプレイに搭載されている。カドミウム化合物が多く、代替材料の開発が急がれる中、我々は硫化銀インジウム量子ドットの表面を非晶質の硫化ガリウムでコーティングすることにより、大幅な発光特性改善に成功した。現在実用化に向け、同材料の特性を損なうことなく様々なデバイスに組み込むための研究を続けており、今までとは違ったコンセプトで表面修飾を行う必要性を感じている。本研究は、無機材料に加え有機無機ハイブリッド材料を用いることで、光の波長変換やエレクトロルミネッセンスなど、様々な用途に適合可能な量子ドットの開発を行う。
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研究成果の概要 |
最近、硫化ガリウムとのコア/シェル化により発光スペクトルの単色化に成功したカドミウムフリー量子ドット「硫化銀インジウム」を中心とし、発光機能の一層の向上と、実用的な耐久性付与を目指し、様々な方法による表面修飾を実施した。無機材料やハイブリッド材料である金属誘起構造体(MOF)を量子ドット表面から直接成長させるため、合成直後の量子ドットに結合している表面配位子を脱離性の高いものに交換した後、成長させる材料の原料物質をゆっくりと添加した。電子顕微鏡観察により、これらの材料に包埋された量子ドットが得られたことが確認され、耐久性向上や、光機能の相乗効果による量子ドットの発光強度増加に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光の波長を変換する物質である蛍光体は、照明やディスプレイなど社会のあらゆる場面で活躍しており、情報社会の根幹をなす技術である。そして量子ドットは、様々な波長で励起することができ、色純度の高い光を発する新しいカテゴリーの蛍光体である。カドミウム化合物を中心に開発されたが、社会実装とともにカドミウムフリー化が強く求められており、我々は現在有力候補とされる2つのうち1つである「硫化銀インジウム量子ドット」を開発した。本研究は、ナノ材料の表面を分子レベルでデザインすることで、機能強化や耐久性向上を図ったものである。
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