研究課題/領域番号 |
19K05207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
成瀬 延康 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (30350408)
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研究分担者 |
田口 弘康 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 特任教授 (90102912)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | アミロイドβ / オリゴマー / 走査プローブ顕微鏡 / 統計解析 / クルクミン / クルクミン誘導体 / 原子間力顕微鏡 / エタノール / 電気泳動 / ヒストグラム / アルツハイマー病 / 走査トンネル顕微鏡 / 電気泳動法 / 走査型プローブ顕微鏡 / アミロイドイメージング / ナノバイオ材料 |
研究開始時の研究の概要 |
アミロイドβタンパク(Aβ)が凝集した多量体(オリゴマー)は、神経細胞毒性をもつことからアルツハイマー病(AD)に深く関連すると考えられ、その構造や凝集メカニズムが注目されている。しかし、Aβオリゴマーの構造は十分に理解されているとは言えない。本研究では、各種極微顕微鏡を駆使して、1nm以下の分解能でAβオリゴマーを直接観察するための方法論を確立する。さらに、これをベースに、自ら有機合成したMRI用Aβイメージング物質が、Aβと1)どの位置に結合し、2)なぜ結合できるのかを、イメージング物質の添加前後のAβオリゴマーの構造変化と可視-近赤外光照射時の応答、の両面から分析し薬剤開発の一助とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、まず、電気泳動実験と、代表的なナノスケール実空間観察法である原子間力顕微鏡法(AFM)を用いてアミロイドβペプチド(Aβ)の5量体を均一に作製する方法を確立した。続いて、この5量体と相互作用し、凝集を抑制する化合物候補として、クルクミンとその誘導体に着目し、AFM像で観察されたAβの5量体との相互作用を統計解析した結果、クルクミンはこの5量体をモノマーにまで分解したが、クルクミン誘導体の一部は分解しない結果を得た。この違いが生じた理由は、クルクミンがもつケト・エノール互変異性によるものと考察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クルクミンは、Aβの5量体を直接モノマーにまで分解するという証拠を実空間観察手法と電気泳動実験で示した点と、クルクミン誘導体の一部で5量体の分解が起こらないことを見出した。これらの結果は、5量体の分解にクルクミンの互変異性が関連しうることを意味しており、大きな成果である。この成果は、今後のアルツハイマー病の初期に患者の脳に形成されると想定されているAβのオリゴマーを分解するには、ケト・エノール互変異性を有する化合物が有用であることを示しており、予防薬開発に繋がりうる成果と言える。
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