研究課題/領域番号 |
19K05222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
内藤 泰久 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (10373408)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ナノギャップ電極 / エレクトロマイグレーション / 金属 / 再構成 / トンネル伝導 / ナノエレクトロニクス / 微細加工 / 表面科学 / ナノギャップ / トンネル効果 |
研究開始時の研究の概要 |
エレクトロマイグレーション法によるナノギャップ構造の形成は、様々な物理現象が混在する系である。研究期間内に以下の事項を明らかにするとともに、鍵となる物理現象を探求する。 ①単結晶ナノ電極のメカニズム解明による適応金属材料の拡大 ②トンネル電流制御による結晶改善の検証 ③単結晶ナノ電極の基板面方位依存性の検証 以上の検討を基に、構造が規定された理想的な単結晶ナノ電極の実現を目指していきたい。
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研究成果の概要 |
本研究では、2つの電極が数nmで向かい合ったいわゆるナノギャップ電極について、電極金属の結晶性改善について探求をおこなった。これまでアモルファスであるシリコン酸化物膜上でナノギャップ形成を実施されていたが、単結晶基板を用いることによる制御を試みた。TEM測定の結果から、作製電極構造が下地基板とモワレ構造を形成しており明確な基板依存性を示すことが明らかとなった。 また別のアプローチとして、有機分子をナノギャップ電極に導入し、それに通電することで分子単体の架橋構造を実現した。これは言い換えれば分子単体分の点で漸近したナノギャップ電極を形成できたことを示しており、今後の展開に期待したい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2つの電極が数nmで向かい合ったいわゆるナノギャップ電極は、微粒子や分子と言ったナノ材料の電気的な特性を評価するプラットフォームとして用いられているが、電極自身の構造は制御されていなかった。我々は電極金属の結晶性を大きく改善させながら作製する手法を世界に先駆けて報告したが、今回さらに進めて、単結晶基板と電極金属との格子マッチングを取り入れることによる、電極金属の制御を目指した。その結果形成電極に基板面方位依存性を確認し、その制御の有効性を確認した。また、有機分子を取り入れ通電することによって単一分子架橋を実現し、当初とは別手法であるが、単分子サイズのナノギャップ電極の形成を実現した。
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