研究課題/領域番号 |
19K05233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川合 健太郎 大阪大学, 工学研究科, 助教 (90514464)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ナノポア / 二硫化モリブデン / センサデバイス / 常圧CVD / イオンビーム加工 / ナノポアセンシング / マイクロ・ナノデバイス |
研究開始時の研究の概要 |
半導体の二次元結晶膜である二硫化モリブデン膜上にナノポアを形成し、ナノポアセンシングデバイスを構築する。 要素技術として、金属触媒を用いたCVD成膜による二硫化モリブデン膜の形成を行う。ナノポアセンシング部を作製する手法として、高精度ヘリウムイオンビームによるナノ加工技術を用いて数nm精度のナノポアを形成する。二硫化モリブデンナノポアを用いた分子認識の高精度化技術として、二硫化モリブデン膜の半導体物性を用いた計測により測定の高速化・高感度化を行う。二硫化モリブデン膜ナノポアセンシングデバイスによるDNA検出を行い、有用性を実証する。
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研究成果の概要 |
常圧CVDによる二硫化モリブデン二次元結晶膜の気相成長について、流量、温度、固体原料の量と粒径、NaCl触媒と酸化モリブデンの混合比、基板設置方法について検討を行った。N常圧ガスフローとして導入する窒素の流量で酸化モリブデンと硫黄の導入量を制御することで層数のコントロールや膜質が向上した。ヘリウムイオン顕微鏡を用いたナノポア加工においては前処置においてCVDプロセス由来の汚染を除去するため真空加熱を行った。真空加熱により揮発性の分子が除去され、真空下でのヘリウムイオンビーム加工において汚染分子の再堆積を抑制でき、ビーム加工時のナノポア直径の繰り返し再現性が安定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の二次元結晶膜の自立膜形成プロセスは主に間接転写法によって行われており、たんぱくナノポアによるセンサデバイスより作製プロセスの難度が高い。転写法を用いることなく二次元結晶膜の自立膜を形成する本手法はプロセスの易化と集積化プロセスに適する手法である。Heイオンビーム加工における再現性もセンサ部の高精度化に重要であり、前処理とフォーカス調整によって異なる二次元結晶膜間で高い再現性を持ったナノポアが得られる。常圧CVDによる二次元結晶の直接自立膜形成とヘリウムイオンビーム加工を融合したナノマイクロシステム創製技術は、従来の微細加工限界を超えた集積ナノシステムを構築する手法として創造性が高い。
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