研究課題/領域番号 |
19K05240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
藤代 博之 岩手大学, 学長・副学長等, 理事 (90199315)
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研究分担者 |
内藤 智之 岩手大学, 理工学部, 教授 (40311683)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 超伝導バルク磁石 / 磁束ピン止め効果 / 磁気収束効果 / 擬似微小重力環境 / ライフサイエンス応用 / 擬似微小重力 / 磁気レンズ効果 / バルク超電導体 / 捕捉磁場 / 磁気シールド効果 / 超電導バルク磁石レンズ(HTFML) / 高勾配超電導バルク磁石(HG-TFM) / 磁気レンズ / 機械的補強 / 応力解析 / シミュレーション解析 |
研究開始時の研究の概要 |
REBaCuO系超電導バルクは「磁束ピン止め効果」を用いて、15 T以上の強磁場をバルク中に捕捉出来る。一方で、バルクの「磁気シールド(収束)効果」により印加磁場より2倍程度大きな磁場を収束出来るが、外部磁場をゼロにすると磁気レンズ効果は失われる欠点がある。本研究では、超電導バルク円筒による「磁束ピン止め効果」と内部のバルクレンズによる「磁気収束効果」を組み合わせ、着磁磁場より強磁場(例えば、10 T着磁で14 T発生)を持続的に発生する新しい超電導バルク磁石レンズ(HTFML)を実現する。この研究により新規の超電導バルク磁石が実現し、環境浄化分野や医療分野などへの応用展開が可能になる。
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研究成果の概要 |
REBaCuO系超電導バルク磁石は、「磁束ピン止め効果」を用いてバルク中に磁場を捕捉し、20 T級の捕捉磁場を実現できる。一方、「磁気シールド(収束)効果」を用いて磁束線を収束し、印加磁場以上の強磁場を実現できる。本研究は「磁束ピン止め効果」と「磁気シールド効果」を組み合わせ、着磁磁場より強磁場(7 T着磁で9.8 T発生)を持続的に発生するハイブリッド型超電導バルク磁石レンズ(HTFML)を実現した。さらに、新しい高磁場勾配型超伝導バルク磁石(HG-TFM)の提案とシミュレーション解析を行い、磁気力場-1930 T2/mの確認実験と金属Bi粒子や水滴の浮上デモによりその有効性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微小重力環境を実現する国際宇宙ステーション(ISS)の利用は2024年までとされている。本研究で開発したハイブリッド型超電導バルク磁石レンズ(HTFML)及び、高磁場勾配超電導バルク磁石(HG-TFM)は、原理的に汎用の10 T級超電導マグネットのおよそ8~16倍となる3000~6000 T2/mという非常に大きな勾配磁場による擬似微小重力環境を地上で構築できる。これらの装置を用いて、重力による自然対流の抑制による結晶欠陥が少ない大型結晶を用いた高分解能結晶構造解析や、容器壁面に制約されない三次元細胞培養を実現し、研究進展が急がれる生命・医科学分野の課題を解決できる可能性が高い。
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